私はアメリカに暮らして数年経って

ボストン出身の夫と結婚した。

 

アメリカ人と暮らして初めて

分かったことが、

ただアメリカに住むだけでは

知ることがなかった文化の違いが諸々とあり、

食事の好みについてもしかり。

 

昭和な私、西欧風の献立は洋食と

ひとくくりにまとめられていて、

例えばイタリアンの主菜に

クラムチャウダーを組み合わせても

違和感がないのだけれど

夫にするとイタリアンで統一しろとか

ぐちゃぐちゃとやかましい。

 

ポテトと白米は一緒に出さないでくれとか。

でんぷん質のものはスターチといい、

重ならないようにするらしく、

お好み焼きや餃子に白米をつける

なんてもってのほか。

 

日本で食べていたハンバーグ。

合いびき肉を使って

つなぎに玉ねぎのみじん切りと

生卵を混ぜて柔らかく作る

ごく普通のものを

出したら怒られた。

 

ハンバーガーとは牛肉ミンチのみ、

味付けは最小限と決まっているそうな。

 

確かに日本でもハンバーガーに

使われているパテはそういう仕様に

はなっているが、

ご飯のおかずのハンバーグ

としては固すぎる。

 

以来、うっかり日本風のハンバーグを

出してしまって手をつけてもらえなかったり

ということもあったが、

今は別々に作ることにして、

先につなぎのないものを用意して、

後で自分用に色々と混ぜる。

 





不思議なことに日本のハンバーグ

と全く同じ材料でもミートボールや

ミートローフと名前と形を変えると

全く文句を言わずに食べる。

 

ハンバーガーとハンバーグ、

似て非なるものだとは…

ああもうめんどうくさい!