以前のブログにも書いたが

ハワイ島へ移住して来て

牛というものが実に感情豊か

であることを知った。

 

牛達が一晩中泣き続ける日

があり、夜半過ぎから

夜明けまでずっと続く。

 

 



この日は仔牛が母牛から引き離され、

子を失った牛たちは

嘆き悲しむのだ。

 

いつも不思議に感じるのは

一頭が鳴き、終わりかけで

次のが鳴くので会話のようだ。

 



昨日の夕方も仔牛だけが

別の場所へ移された。

 



 

 

 

鳴き声にも個性があり

森進一や八代亜紀のように

しゃがれた演歌調のもいる。

 

夜中にずっと聴いていると

何かに似ていると思ったら

ポルトガルのファドの調べ

のような哀愁ある鳴き声。

 

10年ほど前、夜にリスボンの街を

歩いていたら、あちこちの

バーの開いたドアからファドが

聞こえて来て、心が掻き乱される

ような独特の歌い方は

一度聴くと忘れられない。

 

ファドはポルトガル語で

運命という意味で、

牛達は子の成長を見届ける

ことは出来ない運命を

嘆いているようだった。