ハワイには地中に埋めて長いこと燻して作る食べ物がある。地中のかまどはイムと呼ばれている。

日本にもイム、埋めるという意味の言葉があり、語源を考えると面白いかもしれない。

 

イムで長く蒸されるのは丸ごとの豚が多い。時間がかかるものだから朝から仕込んで夕方

にみんなで食卓を囲んで、年中暖かいハワイでは外で食事するのが一般的な様子。

 

家の建築に来られている方から去年のクリスマスにラウラウというものをお裾分け頂いた。

ポリネシアが起源らしいが、ハワイ島でもよく食べられる。一度ニューカレドニアで似たようなものを食べたことがある。

 

タロイモの葉っぱの中に味付けした豚肉、塩漬けの魚、タロイモを入れて包んで長い時間燻したもので、

外の葉っぱも食べられる。去年はまだ仮住まいでキッチンも無かったし、外食にも飽きていたので、

この家庭料理は本当に暖かくて、心にしみた。

 

今朝、ご近所さんと話していて、あなたの庭にイムを作らない?私、いつでも野生の豚を仕留めて

もっていくから、燻してみんなで食べましょうよ。と言われて、そうかそれはさぞかし楽しいだろうなあ

と情景が頭に浮かんできた。イムを作ったり豚の解体やなんかは今の私たちでは無理だろうけれど、

この先そんな楽しみもあるなあと思ったりする。