「細雪」という映画を見ました。言わずと知れた、何度も映画化されている谷崎 潤一郎の名作。今回見たのは市川 崑監督、吉永 小百合他主演の1983年版。昔から一度は読んでみたいと思いながら、きっと死ぬまで読むことはできないだろうと思っていたので、あまり面白くないかもしれないと思いつつ、勉強のつもりで見た。ところが、面白くて時間が過ぎるのを忘れてしまった。キレイな船場言葉に聞き惚れているうちに物語がどんどん進行していく。これは原作の力なのか、脚本や監督の腕なのか、どちらにしても「東宝50周年記念映画」ということで、かなり力が入っていたことはキャスティングの豪華さを見ても間違いない。2時間20分は映画としては長めだけど、それでも原作の一部しか扱っていないようなので、改めて原作を読んで話の全体を知りたくなった。ただ、唯一興ざめだったのは「音楽」。1983年という事もあって、「退屈な古典映画みたいにしたくない」という気持ちがあったのだろうが、中途半端な安っぽいシンセサイザーの音がそぐわない。サントラを付け替えて作品を再構成して欲しい気はする。それでも全3巻あるらしい原作を死ぬまでに、いやできるだけアツアツの内に読みたい。
