私の気持ちとは裏腹に、麗らかな春の陽気を感じられる日でした。

床にマットは敷いていたけど、ダイが頭をぶつけないか心配で家事をする気もそぞろに様子を見ていると、やっぱりまばたきを繰り返しては時たま頭をガクッと下げる。

あまりにもずっと変なまばたきが続くので、これは平日を待っている余裕はないのではないか…と、思い切って救急電話相談へ電話しました。

症状と、点頭てんかんを疑っている旨を説明すると

「休日で病院がお休みなので、救急車を呼んでください。呼んで大丈夫なケースです」

と言われ、その瞬間、頭の奥がすーっと冷えていくような嫌な感じがしました。
電話のボタンを押す指が震える…


救急車を呼んでやっと受診できた病院でしたが、やっぱり脳波の検査をすることができず、小児科の医師の診察を受けることしかできませんでした。
おのれ日曜日。

その先生は、発作らしき動きをするダイの鼻先をくすぐって、嫌がる素振りを見せるダイを見ながら、

「反応があるから発作とは言いにくいんじゃないかなぁ…脳波を見ていないので発作ではないですと断言はできませんが、まぶたが肌荒れしているから(※泣きすぎると涙でかぶれる体質で、タイミング悪くガサガサだった)それが痒くてストレスになってずっとまばたきしているのかも?」

とおっしゃいました。

曰く、脳という器官をオーケストラで例えるならば、『指揮者の指揮に合わせて各パートが音を出している』ような感じで、通常は必要なときに必要なパートだけがそれぞれ音を出すはずなのに、てんかん発作が起きているときは全部の楽器が一斉に音を出している状態なんだそうで。

そしてこの「目をしばたかせる」のが発作だと仮定すると、分類としては意識を喪失するタイプらしく(たとえ起きているように見えてもボーッとしている状態)、本人は外部からの刺激に反応できない状態であることが多いはずだ、と。

しかしながら「てんかんではない」と断言するにはやはり脳波の検査が必要不可欠ということで、家の近所にあるNF1の経過観察でいつもお世話になっている総合病院への紹介状を書いていただきました。

ダイの普段の姿を見ている先生の方が、いつもと様子が違うかどうかの見分けもつくはずだからと。

それから、いま発作を起こしているとしても検査なしに投薬で発作を抑えたりすることはしないので、今日は様子を見ることしかできないとも…


うなだれながら車で帰宅し、私はダイをおぶったまま慌ただしくケーキを焼き始めました。
今日は、前倒しで夫のお誕生日会をする予定だったんです。

正直全然お祝いなんてムードではなかったのですが、そのための材料も揃えてあったし、年に一回のことだからちゃんとお祝いしたいし…

でも、モヤモヤしながら焼いたケーキは史上最悪の失敗作になってしまいました。
スポンジカッチカチやぞ!
クリームべっしょべしょやぞ!!
夫よ、すまぬ…

抱っこひもが大好きなダイは、背中でスヤスヤ眠っていました。
ダイの場合、眠っている間だけは発作のような動きは起こらないので、そのときだけが心の休まる時間でした。

もっとも、後で知った事ですが動作にあらわれないというだけで脳には常にヒプスアリスミアという脳波の発作が起きているのですが…

早く早く、月曜日になれ。
ダラダラするのが大好きなぐうたら人間の私が、日曜日を、お休みの日をこんなに疎ましいと思ったのはきっと生まれて初めてです。


続きます。