「紅麹サプリ」での健康被害で思う事(2)

 

「紅麹サプリ」での健康被害について、「2か月前には把握していたのに報告が遅れた。」と報道されていますが、機能性表示食品の場合は報告義務がありません。

情報提供努力義務と言う事になっています。

 

メーカーが把握しているだけに留まり、一般に知られることは通常ありません。

 

今回の紅麹サプリの場合は、死者が出た事と、立て続けの報告から、「これはマズイ」と思い、届け出→公表に踏み切ったと思われます。

 

機能性表示食品で、今回の件以外でも、医療機関からの健康被害の報告はメーカーに届いて把握されている事例が117件あったとの調査結果ですが、消費者庁への届け出は、今回の紅麹サプリが初めてとの事です。

ANNニュースでは、自見大臣の発表を、12日のではなく先月の映像を使ったのは?です。

 

お気づきかと思いますが、食品はサプリも含めて、消費者庁の管轄です。

医薬品なら、厚生労働省の管轄です。

 

基準も、扱いも全く別物です。

 

一方、消費者は、健康食品でも医薬品同等の効果を期待して摂取することは少なくないと思います。

 

健康食品(保健機能食品)でも、機能性表示食品は基準が甘く、しか国の審査もありません。

 

同じ保健機能食品でも、トクホ(特定保健用食品)は国の審査が有り、機能性・安全性のお墨付きが有りますが、機能性表示食品は国のお墨付きが無いにもかかわらず、効能とか治療効果を匂わせる表現の商品が多く存在します。

 

それだけではなく、機能性表示食品の広告や商品への表示でも違反ではないかと思われるものを目にします。

 

実際に摘発された例です。

摘発されなくても、このレベルの表現はネット上にあふれていると思いますが。

 

消費者庁では、「これではマズイ」と感じたのか、ようやく検討を始めるための委員会を立ち上げたと言う事ですが、何かないと腰を上げないのはどの省庁も同じですね。