企業年金について考える 日航問題など
日航再建に絡んで企業年金の減額をどうするかが問題となっています。そもそも、企業年金は何故存在するのか、その位置づけを考えると、従業員の「福利厚生」としての位置づけになろうかと思います。福利厚生は、人材確保と定着の面から広く行われてきました。新入社員や転職者が会社選択の際に、福利厚生を重視する傾向は今でも強いと思います。従業員を大切にする会社=福利厚生の充実した会社といったイメージでしょうか。福利厚生で重要な点はまだあります。従業員の生活保障としての福利厚生です。企業年金はその代表例でしょう。
日本の年金制度は公的年金と企業年金に大別され、公的年金が1階と2階、企業年金はその上に乗っかる3階部分という構成になっています。したがって、企業年金は、公的年金の上乗せ分として老後の大事な収入源です。会社が将来払うと従業員に約束した虎の子の確定年金を、ボンクラ経営者たちの失敗ために、「すまんが減額してくれないか」ということで日航が問題になっています。「税金投入なら減額は当たり前だ」論も当然あるでしょう。とかくこの手の話はマスコミがこぞって犯人探しをおもしろおかしく報じるので、ややもすると「減額に応じない日航OBらはけしからん」論になりがちです。間違ってはいけません。悪いのはボンクラ経営陣であってOBではありません。結果として減額されたならOBは被害者となるのです。経営陣が支払うと約束したのです。契約は守られなければなりません。
「お金に執着してOBは理解がない」などと軽々しく発言などしてはいけない。原則は労使の問題だからです。日航経営陣は政府におんぶに抱っこではなく、自ら対峙して問題の解決に最大限の努力をすべきでしょう。マスコミはもっと経営陣を批判し、バランスのとれた報道をしてほしいと思います。年金の積み立て不足は早くから問題となっていました。NTT、松下(現パナソニック)、早大など年金減額訴訟も多くおきています。問題を先送りしてきたボンクラ経営陣に最大の責任があるのです。企業責任があまり報道されないのに憤りを感じます。