入社式という春の風物詩に思うこと
今年も各地で入社式が行われる季節がやってきた。
就活を懸命に行い、やっと内定を獲得し、本来であれば同じように入社式に出席し、社会人としてスタートを切るはずだったにも関わらず叶わなかった人が、今年は大勢出てしまった。100年に1度といわれる未曾有の経済情勢にあっては、不本意にも内定を取消せざるをえない企業側の事情も察することができる。しかし、取消された学生側からすれば、納得しがたいのもまた事実。運よく他社に決まった学生はいいほうで、いまだ行き先が決まらない人も大勢いることでしょう。就職浪人となれば既卒者扱いとなり、次年度の就職は不利となる。止む無く大学に留まった人、進学した人など、その影響は計り知れない。
新卒一括採用を慣行とする日本では、就職氷河期の例を引くまでもなく、景気悪化ともなれば採用枠を絞り込み、結果、新卒無業者が大量発生する。まさに正規雇用のレールに乗るか外れるかが、人生のターニングポイントであり、一度レールから外れたら戻るのは容易ではない。1年浪人した者と今春就職できた者の能力差などほとんどないが、何故か新卒でないと応募資格からはずされてしまう今のシステム。学生もそれをじゅうぶん承知しているから卒業せず大学に滞留し、次年度に新卒者として応募資格を獲得する。しかし、翌年景気が回復しているとは限らないし、希望する会社が採用をするかどうかもわからない。今発表されている採用枠はあくまでも予定人数であって決定ではない。
自らの努力で如何ともしがたい外部事情で内定が獲得しづらい年もある。学生は常にその脅威にさらされてきた。不運だとあきらめるしかほかないのが現状。厳しい中でも戦わなければならない。そろそろ新卒一括採用という仕組みを変える必要があるのではないだろうか。