都内事業所のサービス残業の実態
東京都がまとめた労働時間管理に関する実態調査によると、都内事業所の4割弱にサービス残業が存在し、時間外手当の支給されない残業時間は月8時間に上ることが分かった。サービス残業は労働基準法に違反する行為だが、根強く残っているようだ。
サービス残業の有無を事業所に尋ねたところ、「まったくない」が51%に上ったが、「一部の職場にある」(33%)、「多くの職場にある」(4%)との回答もあった。持ち帰り残業については23%の事業所が「ある」と答えた。
残業した従業員に昨年9月の残業時間を尋ねたところ、平均は23・6時間で、このうち平均8時間分は手当が支払われていない。支給されない理由は「定額で支給されている」(13%)、「自分の都合で残業しているため」(8%)など。
有給休暇については、07年に「取得した」との回答は75%だった。しかし、実際に消化した日数が付与日数に占める割合(消化率)は30%にとどまった。すべて消化しなかった理由は「病気などのために確保しておく」(42%)のほか、「仕事が多い」(29%)、「要員・人員が不足している」(27%)など。多くの事業所に有給休暇を取りにくい雰囲気があるようだ。
調査は昨年10~11月に都内の従業員30人以上の3000事業所と、そこで働く従業員2000人を対象に実施した。 (2009.6.10日経新聞朝刊)
この調査は実態を反映していないことに注意が必要です。理由は、調査対象が従業員30人以上となっていること。調査時期が昨年10~11月に行われたことの2点です。日経平均が昨日瞬間的に1万円台を回復したそうですが、特に雇用関係の統計はこれからまだ悪化するというのが多くの意見です。解雇を踏みとどまった企業に雇用調整助成金を出し、失業率が低く抑えられている現状を見ますと雇用実態は表面数字以上に悪化していると評価するのが正解でしょう。
一般的に、企業規模が小さくなるにつれてサービス残業は拡大していく傾向にあります。今回の調査結果では4割弱にサービス残業があるとしていますが、調査規模を例えば10人以上とした場合、その結果はさらに悪化するものと思われます。
100年に一度の大不況期。この時期だからこそ、従業員の働かせ方、時間管理について考えてみてはいかがでしょうか。当事務所では、労働時間管理の見直しのヒントを冊子(PDF形式、18ページ)を作成いたしました。詳細は、コチラの新着情報6月5日をご覧下さい。
採用コンサルタント・社会保険労務士 田中謙二