派遣法の変遷
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きのう社内の派遣部門のスタッフを対象に派遣法の勉強会を行いました。
派遣法は改正が多く、しかも条文がけっこう読みづらい。特に2004年施行の改正の中身は分かりにくく理解がなかなかすすみません。派遣法改正の歴史はそのまま規制緩和の歴史でもあります。正社員の職域を侵さないようにと「原則禁止、一部適用」でスタートした派遣法。それが、雇用の流動化の波は抑えられず「原則自由、一部禁止」と大きく変わってきています。現在のように非正規雇用が増えてきたのは、派遣法の規制緩和の影響が大きいのでしょう。
そこで、派遣法の変遷の歴史を調べてみました。今年7月で施行20年なのですね。「派遣で働く」は完全に世の中に定着しました。
1986年7月 労働者派遣法執行
適用対象業務は13業務
1986年10月 法令改正
適用対象業務に3業務が追加され、16業務。
1994年11月 改正高齢者雇用安定法施行
60歳以上の「高齢者派遣」の適用対象業務が、港湾運送、建設、警備及び物の製造業務を除いて原則自由化。
1996年12月 法令改正
人材派遣を利用できる適用対象業務が専門的26業務に拡大。
1999年12月 法改正
対象業務が一部を除いて原則自由化。それまでの「原則禁止、一部適用」という姿勢から、「原則自由、一部禁止」という姿勢へと大きく方向転換。ただし、港湾運送・建設・警備・医療および製造業は禁止。
2000年12月 紹介予定派遣解禁
新しい雇用形態として紹介予定派遣が出現。
2003年6月 法令改正(2004年3月1日より施行)
1999年の改正に次いで大改正。
1. 派遣期間制限の緩和
専門的26業種の派遣期間が、無制限に。26業種以外の職種に関しては、最長3年に延長。
2. 派遣対象業務の拡大
製造業において人材派遣が解禁。また、医療関連に関しては、療養施設やリハビリ施設、老人ホーム等の社会福祉施設等における衣装関係業務は解禁、病院・診療所における業務は紹介予定派遣に限って解禁。
3. 紹介予定派遣での事前面接、事前の履歴書送付の解禁
派遣先が社員雇用を前提としていることから、派遣就業開始前の派遣先 からの求人条件の明示や、事前面接・事前の履歴書の送付等の派遣先が派遣スタッフを特定する行為が可能に。ただし、派遣スタッフを事前に特定する場合には、年齢や性別による差別を行ってはならない等の規制あり。また、紹介予定派遣の受け入れ期間は6ヶ月が上限。
2006年4月 法令改正
派遣が禁止されている医業等の範囲から、育児休業期間中の代替派遣及びへき地(離島、山村、過疎地域など)における医業が除かれた。
派遣業を営む限りにおいて、派遣法の理解は絶対必要です。派遣先は派遣法に精通していないことが一般的でしょうから、派遣元がしっかり法令に精通していないと思わないところで足元をすくわれかねません。何よりも大事な視点は、派遣で働くスタッフが気持ちよく仕事ができるように、派遣元がしっかり派遣先と交渉すること。派遣元の営業の力量が大きく問われます。派遣会社の最前線で派遣先顧客と向き合う営業はたいへんですが、派遣スタッフのために一生懸命勉強してもらいたいものです。それが、結果として会社の評判となって帰ってくるし、回りまわってお給料となって帰ってくるのですから。
お給料は会社からもらっているという意識ではダメで、派遣でがんばって働いてくれているスタッフからいただいているという意識を忘れてはいけません。
きょうもお付き合いくださいましてありがとうございました。最後にここをクリックしてまたぜひお越しくださいませ。田中謙二