労務管理は日々のチェックから
権利意識の高まり、インターネット等情報の得やすさ、労使紛争解決制度のような法制度の充実などから、労使トラブルが表に出てくることが増えてきました。契約の一方的な途中解約、給与カット、期間雇用者の雇止めなど、景気の悪化に伴って、さまざまなトラブルが起こっています。
労働契約は、相互の信頼関係が特に重要な要素となります。信頼関係が保たれているうちは、多少の不平不満があったとしても、関係は継続されますが、信頼が破壊されたとき問題が現実化してきます。使用者としては、従業員のハートをがっちりつかんでおくこと。具体的には、コミュニケーションを蜜にしておく仕組み作りが労務管理上重要なファクターとなってきます。
例えば、朝、従業員が出社してきたとき、通常と変わりないか、注意深く観察しましょう。顔色、挨拶のトーン、服装、勤怠など、普段と変わりないか。変化を感じたら声掛けを積極的に行い、変化の原因を探しましょう。毎日気に掛けていればちょっとした変化にも気づくものです。
職場でうつ休業者が増加しています。しかし、突然うつになる人はいません。休業の申し出の前には何らかのシグナルが出ているものです。日々の仕事の中で変化に敏感になることで予防が、早期発見が可能となります。
労務管理のスタートは、従業員の変化に敏感になること。
全従業員を注意深く観察しましょう。経営者一人では限界もありましょう。そのための仕組みづくりを構築することが組織経営の優先課題です。経営資源の置き換えができないのは言うまでもなくヒトだからです。
採用コンサルタント 田中謙二