キャリアって何だ | tanakasrのブログ

キャリアって何だ

失業予備軍である企業内失業が607万人。雇用調整助成金でなんとか持っているものの助成金が切れたら失業率は6.7%どころでは済まない。10%を突破するというウワサも根拠が無いわけではない。まさに雇用政策まったなし。

政権が変わった。「国民の生活が第一」というキャッチフレーズで多くの指示を得た民主党には大いに期待したい。一時議論があったが、はやり厚生労働省は分割すべきと思う。新大臣には年金で道筋を示してほしいし、インフル問題もある。雇用も最優先課題だ。問題山積の厚労省は一人の大臣では荷が重すぎるだろう。

最近の株価の行方があやしい。円高といおうかドル安といおうか、特に金融株が不安定で不穏な動きを示している。日本航空問題も大きい。日本は内需主導に転換すべきだが、そうものごとは簡単ではないので依然として外需だのみ。円高はやはりきつい。売上が上がらなければ当然雇用に悪影響がでる。失業が増えたらモノが売れない。不況のスパイラルだ。

近年やたらとキャリア、キャリアと騒がれる。大学でも就職指導部がキャリアセンターに名前を変えて久しい。若い頃に職業観を教えるのが大事だとかで名称は変わったらしい。しかし、あいかわらず大学の指導は大学に任せきりでキャリア指導も大学間格差が大きくなっている。面接時のお辞儀の角度を指導だと勘違いしている大学もあるという。まあ、今に始まったことではないが。キャリアを考えることは生き方を考えることと等しい。簡単なことではない。キャリアを考えてこなかった人達に教えられることは自ずと限界があるだろう。

キャリア研究者の第一人者の一人である神戸大学の金井教授は、キャリアを、「長い目で見たときの仕事生活のパターンや意味づけ」と定義する。これは、職歴・経歴といった「客観的なキャリア」について、本人がどう考えているかも問う「主観的なキャリア」の定義でもある。なるほど。長い目で見たときがポイントで、これまで我々はキャリアを考えなくてもとりあえず会社に勤めれば会社が用意したレールに乗って定年までいけた。しかし、もうそんな甘ちゃんな世の中ではなくなった。私達は自分のキャリアをこれまで考える必要がなかったのだ。そんな人達に向かって会社は急にキャリアを考えろという。キャリアカウンセラーが急に与えられる。転職支援会社を紹介される。急にいわれてもね…

米国スタンフォード大学の心理学教授 ジョン・D・クランボルツ氏らが1999年に提唱した理論が興味深い。「キャリアの8割は予期しない偶然の出来事で形成される」という考え方で、まさにそのとおりと思う。ひょんなきっかけから社労士の資格を取った。そしたらいままで見えなかった世界が見えてきた。資格を取るずっと前からやりたいと考えてきたことが今煮詰まりつつある。きかけは偶然が多い。チャンスに気がつき生かす嗅覚は必要だけど。

自分は何をしているときが楽しいのか。これがキャリアを考える原点だと思う。その気持ちに正直に向き合って、少しずつ準備していけば何かが開ける。良き援助者もあらわれるものだ。何事も一人では限界がある。良き仲間はやはり必要であろう。