日雇い派遣で自主ルール
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日雇い派遣は規制緩和に伴って製造業などで拡大し、賃金が低く不安定な仕事に従事する人が増え「ワーキングプア」など社会問題化しています。
2008/05/17日経新聞朝刊では、厚生労働省の有識者研究会(座長・鎌田耕一東洋大教授)は、危険を伴う業務について日雇い派遣を禁止することで一致した。倉庫内での荷降ろしなど一部職種で事故が相次いでいることを問題視。一日単位の雇用では派遣スタッフに十分な安全教育をすることが難しいと判断した。とあります。厚生労働省によると1日平均の日雇い派遣労働者数は5万人以上と言われています。(日雇い派遣【きょうのことば】2008/05/19日経新聞朝刊)
そんな中、やっと業界団体が自主ルールを発表しました。以下asahi.com より。
日雇い派遣を自粛 違反なら公表も 製造・運送業対象
日本人材派遣協会は28日、製造業などでの日雇い派遣の原則禁止を柱とする「自主ルール」を発表した。大手のグッドウィルなどで違法行為が相次ぐなか、ワーキングプア(働く貧困層)の温床と批判されている日雇い派遣を自粛することで、業界全体への不信感を取り除くのが狙いだ。
派遣協会にはグッドウィル(資格停止中)、フルキャストを含む約790社が加盟。加盟各社で派遣業界全体の売上高の約5割を占める。
自主ルールはこの日の定時総会で議決された。製造・運送業などでの軽作業に関し、「意図的な1日単位の細切れ契約は行わず、労働者の希望に応じて可能な限り長期の契約を確保する」と明記。通訳など専門業務や、臨時的で日雇いの必然性がある業務は対象外となる。
また、一つの事業所で長期間働く派遣労働者が正社員になることを希望した場合、職業紹介を行うなどの支援に努める。協会は自主ルールを守らない企業に是正を要求し、従わない企業名は公表する。
ただし、派遣会社は全国に1万社程度あるとされ、実効性には限界もある。派遣労働者を支援する派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「対策が遅すぎ、派遣会社のピンハネや多発する労災への対策もなく不十分。日雇い自粛だけでなく、5年、10年先を見据えて将来設計ができる働き方にしていくべきだ」と話す。
日雇い派遣をめぐっては、厚生労働省が2月、契約の長期化などを求める指針を策定。野党各党は日雇い派遣を原則禁止する法改正案を発表しており、与党も何らかの規制を打ち出す方向だ。(asahi.com 2008/5/28)
派遣法では想定していなかった日雇い派遣。企業サイド、就業者サイドのニーズが一致していたところに派遣法の規制緩和(製造業への派遣解禁)が拍車をかけて急拡大しています。私は、以前アルバイト情報誌「フロム・エー」の営業を10年ほどやっていた時期がありましたが、人気のアルバイトはいつも「短期、高収入」でした。おそらく今も変わっていないと思います。そんな希望を持った就業希望者たちが派遣のほうがより時給が高いことで一気に派遣登録に移行した結果がいまの日雇い派遣の現状だと考えます。
事前規制から事後規制への大きな流れの中で日雇い派遣が社会問題化しているともいえますし、一度登録さえ済ませればあとは携帯電話に仕事情報がどんどん送信されるという便利さからも日雇い派遣5万人になってもいるでしょう。労災事故の多発に関しては、派遣スタッフに安全管理をしないままあぶない現場に派遣するという企業の責任は追及されなければなりません。危険な職場をどう線引きするか、今後の議論に注目したいと思います。
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採用コンサルタント 田中謙二