翌朝栞は、丈瑠の低い声で目が覚める。
丈瑠は隣にいなくて、声を辿って布団からそっと顔を出すと、窓辺で電話をかけていた。
丈瑠の腕の中で目覚めたかったのに、少し残念で、恨めしそうに見ていると、電話の終わった丈瑠がそばへ来た。
「起こしたか」
栞が首を振って、体を起こす。
「電話、だあれ?」
答えずに、そのまま抱き上げられて、驚いて首に手を回す。
窓辺に運ばれて、丈瑠の視線を追って外を見た。
「わあ」
夜の内に降ったのか、一面の雪景色を、降ろしてもらって覗き込む。
部屋はホテルの最上階で、遙か遠くまで続く銀世界。
雪に見惚れていたら、不意に丈瑠の手が首に触れて、びくっと身を竦めた。
首に、冷たい感触と共に掛けられた、雪の結晶をモチーフにしたネックレス。
「丈瑠様?」
驚いているうちに後ろから抱きしめられる。
「昨日見付けたんだ。雪が降ってるからちょうどいい」
少し早いクリスマスプレゼント。
栞が、抱きしめる腕に手を添えて、とてもうれしそうな顔をする。
「丈瑠様は、何が欲しい?」
「これでいい」
首を傾げる。
「昨夜来た、それだけでいい」
振り返れない様きつく抱きしめたまま、耳元で囁いた。
完
甘甘クリスマス。
最近ネクタイ姿が多いので、スーツ姿の丈瑠といちゃいちゃしたかった・・・・
参考は、KinKi Kidsの、愛のかたまり。香水の所とか、電車とか。クリスマスだし。剛くんの詞が好きです。かなり乙女チックで。
これ、いつのクリスマスか決まってなくて、昨夜決めました。栞がお屋敷に来て3回目のクリスマスです。
次回、ちょこっとおまけ。アメ限で。