屋敷へ戻ると、それぞれに戦っていた流ノ介と千明も来ており、座敷で、黒子達の集めてきた情報がまとめられる。
「じゃあ、石臼頭達がいなくなったのは、あの赤い帆船が原因ってこと?」
石臼頭とは、千明が勝手に呼ぶゴーミンの事だ。確かに頭は石臼、武器は杵の様だ。その千明が戦っていたゴーミン達も、一斉にいなくなったらしい。
そして、赤い帆船の持ち主は、海賊戦隊ゴーカイジャー。
「宇宙海賊ですか」
黒子の報告に、流ノ介が腕を組む。
「お、それなら聞いた。ビルの上で、スピーカーで怒鳴ってたって。何でも、宇宙最大のお宝を探してるって」
源太の報告に、皆が一斉に首を傾げる。
「お宝?」
「宇宙最大の宝物とは何でしょう」
流ノ介が、丈瑠に訊ねるが、丈瑠が知る由もない。
「それよりも問題なのは、彼らがあのレジェンド大戦で戦った戦士達の力を使っているという事だ」
彦間の言葉に、皆が改まる。
「黒子が、彼らがシンケンジャーに変身するのを見たと」
「なんてこった、宇宙に散ってった俺たちの力が、海賊に拾われてたなんて」
源太が天を仰ぐ。
「殿、どうしますか?今すぐ取り返しに」
「俺も行くぜ」
すぐに立ち上がりそうな流ノ介に、千明も同意する。
「でもよ、さっきザンギャックを撃退したのもあの海賊達だろ、案外悪い奴らじゃないかもしれねえぞ?」
「でも源ちゃん、助けた理由カレーライスだろ?」
それも黒子からの報告だ。彼らは地球のためではなく、カレーライスを食べ損ねて機嫌が悪かったから戦ったのだと助けられた保育士から聞いてきた。
「では、もう助けないかもしれないではないか」
「それもそうだな」
源太もあっさり納得する。
「殿、やはり取り返しに行きましょう」
「行こうぜ。やっぱ地球は俺たちの手で守らなきゃ」
一気に海賊達から力を取り戻しに行くという方向に話が傾く。
「茉子とことはも呼びますか?」
彦間の、丈瑠に対する問いに、源太が答える。
「向こうは五人だし、俺たちだけでいけるぜ?」
千明も頷く。
「さっきことはに連絡したら、京都にも石臼頭の大群が出たって。姉さん、今ハワイ戻ってるらしいし」
皆が決断を待つ様に、丈瑠に視線を移す。
三百年に渡って志葉家に伝わるシンケンジャーの力を、海賊達が使っているとは、許し難い事だった。丈瑠の答えも同じだと思っていたのに、ようやく出た答えは、意外なものだった。