12月19日   115日目

源泉徴収票を取りに、職場に行く。
駐車場から電話を入れると、椎葉さんが持って来てくれると言うので、甘えた。
あれ以来、顔を合わせていなかった。
出てくるなり、抱き締めてくれた。
やっと、駐車場に立ってた、やっと。
緩んだ涙腺、崩壊。
江藤さん、由志子さん、ばこちゃん、、、
ライン入れたかったけど、何て言葉かけて良いか分からなかった…ごめんね、と椎葉さん。
うん、分かるよ。
もし逆なら私も同じだったと思うから。
そして、その気持ちがありがたい。

口々に言われる「痩せてしまって…」
食べることが大好きだった私と陽斗。
おそらく直近の陽斗の身長は、168㎝の私と5㎝も変わらないくらい伸びてた。
「もうちょっとでお母さん追いこす!」
嬉しそうに、背比べをしてきてた。
体重は53㎏を切っていたと思う。
今年の初めは、父と約2時間のウォーキングに励み、筋トレ&ウェイトを絞り成果をあげた。
その陽斗の体重なんて、とっくに下回った。

何食べても、美味しくない。楽しくない。嬉しくない。つまらない。
陽斗と一緒だから、美味しくて楽しくて、いっぱい食べられてた。
陽斗と一緒じゃない時は、陽斗を連れて来よう、陽斗にも食べさせよう、陽斗に話てやろう、陽斗喜ぶやろなぁ、と楽しみながら食べられてた。
そんなつもりも自覚も無かったけど、ガリガリ星人になって、やっと履けてたキツキツジーンズも、下着も、ぶっかぶか。
顔は皺だらけ。
すっかり、ババア。

駐車場に立って、話せた。
とりあえず崩れずに話せた。
1つクリア。OK。

弁護士事務所に行った。
提出書類を確認して貰う。
書き直したり、渡したり、で終了。
あとは来年。
宜しくお願い致します。

帰り道にあるイオン多々良店に寄る。
父が行きたがるから、1回行けば落ち着くやろ、と。
入って、私と母がトイレ行って、出てきたら、父は出口に向かって歩きだした。
滞在時間5分未満で、父は落ち着いたらしい。

敷地内にある寿司屋に寄る。
食べ放題もある、鍋や串揚げもある店。
あきちゃん、一緒に食べよう!
大した量は食べられないので、単品で頼む。
山芋鉄板焼とアボカドチーズ焼が美味しかったね、あきちゃん。
あきちゃんは穴子?マグロ?何が一番美味しかった?
見たい!陽斗の笑顔が。
聞きたい!陽斗の「うまっ」の声。
3人で3千円をきってた。
陽斗が一緒に食べてくれてた頃なら、間違いなく食べ放題にしないと高くついてた。
凄く楽しんで、丁寧に有難がって食べてくれるから、勿体無いなんて思ったことない。


家裁に書類を出しに行った。
かつて、一人で相談に行ったことのある場所。
当時、申し立てたら相手の居住地に出向かわなくてはならない、そこに怯んだ。
怯む必要無かったのにな。
後悔してしまう。
係の人に渡して帰宅。

バレーのお誘いラインが届く。
美佳ちゃんが珍しく金曜日なのに行く、と。
なら行く。

着替えて、準備して、陽斗を誘って迎えに来てもらって、行った。
陽斗と一緒に、湘南乃風を聴きながら、私の車であちこちした日々。
思い出す…

体育館で翔ちゃんが転んだ。
翔ちゃんは、陽斗の同級生。
ここ2年、陽斗と翔ちゃんが同じクラスになり、翔ちゃんパパがバレー仲間に加わってから、翔ちゃんパパと翔ちゃんとKさんと陽斗と私で遊ぶことが多かった。
海、川、トリックアート展、博物館、キャンプ、同じ時を過ごす機会が増えていた。
翔ちゃん家は父子家庭、うちはほぼ母子家庭。
放課後もよく遊んでいた2人。
翔ちゃんは肘を強打したらしく、座り込んで大人しくなってしまった。
タオルを水で濡らし、肘を冷やす。
「明日の朝、まだ痛むなら病院連れていくよ。」声をかけたら、翔ちゃんパパが
「翔、聞いてた?明日、陽斗くんのお母さんが病院連れて行ってくれるって。」
陽斗くんのお母さん…嬉しくて、嬉しくて、泣いてしまいそうだった。
私、陽斗くんのお母さん。
陽斗が呼んでくれる声は聞こえなくなってしまってるけど、私は陽斗くんのお母さん。
ありがとう、翔ちゃんパパ。

ほんとはね、体育館、辛い。
陽斗と翔ちゃんが遊ぶ姿、見れないから。
翔ちゃん居るのに、陽斗は居ない。
陽斗だけ、居ない…
ポツンと座る翔ちゃん見てると、陽斗を喪ったのは、私だけじゃないんだな…と、ふと思った。


伊藤ちゃんが、五ヶ瀬からクーラーボックスに詰めて持ってきた雪は、若者達の手によって、大変身を遂げた。
のんちゃん、辻くん、翔ちゃんが手を真っ赤にして雪で遊ぶ。
居れば間違いなく、陽斗も加わってる。
でもそこに、陽斗の姿も声も無い。
おかしい…おかしい…何で…

12時前まで皆で話して帰宅。
寂しい。
陽斗に居て欲しい。
陽斗を戻して下さい。
泣きながら帰宅。
母は、また何か言われたのかと心配したらしい。
いや、私が寂しいだけ。
あきちゃん、ごめん。
あきちゃん、どこ行った?
いつもの指定席に寝転がる陽斗は、居ない。
そこにいるのは写真の陽斗。
優しい微笑みの陽斗。
半袖姿の陽斗。
薄っぺらい写真の陽斗。
後ろ姿は、板。

陽斗、お母さんは、陽斗に会いたいです。
あの日々を、まだ懐かしくは思えない。
まだ、「いま」だと思ってるのかな。
柔らかい、ふわふわした陽斗の耳。
よくしもやけになった耳。
マッサージして、しもやけ予防をしてても、なりやすかったね、あきちゃんの耳。
触りたい…

布団に入れず炬燵で目覚めてしまった。
陽斗の指定席の隣で眠ってしまってた。

あきちゃん、可愛いあきちゃん。
右腕傷めたよ。
サーブ、入らない。
あきちゃん、撫で撫でしてくれてたね。
あきちゃん、ありがとう。

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