わたしはどうも喫茶店というものが好きだ。キモヲタのおばさんにしては乙女チックな趣味だが、たまには若作りして、紅茶を飲みながら読書がしたくなる。渋い定番のダージリンが一番好きだ。が、カモミールも飲んだときに感じる家庭的な優しい香りも好きだ。

茶葉を手に入れに、たまに近所の紅茶専門店に足を延ばす。

茶葉というものは決して安くはないが、年金生活者でも手が出せないものでもない気安いところがいい。

 

 その読書なのだが、日本人は長年の低賃金と日々の睡眠時間すらまともにとれない多忙さに追われ、読書が趣味の人が少ない。

なので読書ともだちというものがなかなかできないのだ。

 しかし、その点、作業所はそんな社会からのはぐれものの障碍者で構成されているため、読書が趣味というもの好きが多い。最近できた友人は、おそらくわたしより重度のアスペルガーだが、読書の趣味が少し独特だ。

 初めて会った日、彼女はヘミングウェイを読んでいた。わたしはそういった小難しい本は苦手で、ヘミングウェイは読んだことがない。

わたしがよく読むのは、気軽に誰でも読める、一昔前に流行ったライトノベルというジャンルだ。ライトノベルのメインターゲットは少年少女だ。だから題材が自然と思春期の葛藤になる。これは純文学にも言える気がするが、大人になってからはその青臭さと、オタク特有のノリが苦手で避けていた。しかし、最近は、若さ特有の自意識の過剰さというが、意識の高いこだわりがなくなったためか、また読めるようになった。

 

 彼女はサリンジャーも好きなフィッッシャーらしい。

「バナナフィッシュにうってつけの日」

この合言葉が通じたのはうれしかった。

 

 その彼女だが読書の趣味が変わっている。いま読んでいる本を聞くとおもしろい。この前なんかは「ゾンビでわかる神経科学」という、映画によく出てくるゾンビが実際に存在するとしたら、どうやって動いているかという仕組みを一般向けに書いた本を読んでいるらしく、正直ちょっと引いた。

 

 読書の趣味はそれぞれ。こういった、あまり人が手に取らないような、面白い本が世の中にたくさん出回るよう、読書人口が増えるとうれしいのだが、本が高くて買えない日本ではそれも難しいんだろうな。