Blue
the deep sea
21歳の頃旅した イタリア
行く場所も 宿も決めない 数ヶ月のその旅は
気の向くまま街を訪れ 気に入ったらStayする
大きなバックパックを背負っているのか 背負われているのか
ベニスから南にさがり フィレンツェの町に惚れ
ナポリでは卵の城をみて そこから列車にのって シチリアをめざした
本土とシチリアの間には海
このままどうやって 列車のまま行けるのか
すると 長い長いその列車は 当たり前のように船のなかへ ガタンゴトンと入っていった
船が透明の海を渡ると
またもや当たり前のように ガタンゴトンと 列車は進んでいった
目がさめると 外は真っ暗だった
どうやら完全に 寝過ごしてしまったらしく
目的地を遥かとおりすぎた とても小さな町だった
無人の駅をおりると 誰もいない
シチリア島といば 思い出すのはゴットファーザーか マフィアか
この状況に 焦りを感じた 時間は夜中の1時だった
一台のバスが仕事を終え 帰ろうとしている
わたしを見つけた運転手のおじいさんは 驚きと不思議さをミックスした表情で
話しかけてきた
『どうしたの?なんでここに?君はどこの国からきたんだい?』
完全に寝過ごしたStoryとともに どこにも行く当てがない事を伝えた
すると
『乗りなさい 知り合いのおばあさんが 泊まらせてくれるから』 と
公共のバスを 迷子のたった1人の日本人のために 走らせてくれた
『ここだよ』 と言われて降りた洋館は ノックをすると
もう眠っていただろうに 花柄のガウンを羽織った 上品なおばあさまが 笑顔で迎えてくれた
次の朝 地中海を眺めながら乗る列車は シチリア特有の香りがして ただただ外を眺めていた
タオルミナの駅について 宿を探す
そのついでに町を歩いてみる
何の情報も知らずに 何となく来たこの町は
古代ローマか!? という程の立派な円形競技場があったり
謎めいた道があったり
何よりも 海と月がきれいだった
ここを舞台にした映画 LE GRAND BLEU
深海は どんな所なんだろう
戻る理由を見つけなければ出られない程 聖なる場所なのかもしれない
ジャックがイルカと一緒にいる時と カラフルな風船のシーンが大好きだ
青が気になっていた6月と7月がすぎ
イエローな8月がやってきた
love mariko









