年金は、いつから受け取ったらいいか、迷っている方もいるのではないでしょうか。

 

私も本当は、65歳まで待つつもりでした。

なぜなら繰り上げ受給をすると、受け取れる年金が減ってしまうからです。

それで年金の繰り上げ、繰り下げは損か得か、あれこれ調べていました。

 

その時に気づいたことがあります。

それは年金が貯蓄でも投資でもなく「保険」だということです。

 

失業保険や生命保険と同じ。

 

ですから必要になったときに受け取ればいいのだと思いました。

それが61歳の時でした。

 

私は、これまで何度も転職を繰り返してきました。

ですが一度も失業保険を受け取ったことはありません。

いつも次の仕事が決まってから退職していたからです。

 

会社が倒産した時でさえ、とりあえずはパートの仕事を見つけました。

会社都合なので、すぐに失業給付金の申請をすれば良かったのですが。

 

無職になることが怖かったのです。

 

けれど後になって、慌ててパートの仕事など始めなければ良かったと後悔しました。

失業給付金で生活しながら、じっくり仕事を探すべきでした。

 

収入がグッと減ってしまったため、クレカで不足分を補っていました。

パートの掛け持ちも考えましたが、まずは在宅でできる仕事を探してみました。

ですが、これといった専門スキルがないので、安い仕事しかありません。

 

このことも、年金の繰り上げ受給を検討し始めたきっかけです。

 

在宅ワークは、会社員のころから模索していたことです。

地方へ移住して、のんびりガーデニングでもしながら暮らしたい、と思っています。

そのためブログを書いたり、ネットショップを開設してみたりしてきました。

 

なのに収益は出せないまま、失業してしまったわけです。

そしてクレカ、カードローン、キャッシング、と返済は増え続けました。

 

いつのまにか節約生活には慣れていました。

 

返済さえなければ、パートの収入だけでも生活できる。

そう気づいたとき、まずは返済を終わらせようと思いました。

それで年金の繰り上げ受給を決めました。

 

繰り上げ受給の申請は、まずインターネットで書類をダウンロード。

年金事務所などへは足を運んでいません。

 

ダウンロードした書類をコンビニでプリントアウトし、記入して郵送。

 

少しすると日本年金機構から郵便が届きました。

そこには、追加で必要な書類を送るようにと書いてありました。

年金手帳、雇用保険被保険者証、通帳かキャッシュカードのコピー、の3点です。

 

それらをコンビニでコピーして郵送しました。

 

その後は、一度だけ年金機構から電話がありました。

繰り上げ受給をすると減額になることなどの確認です。

 

 

12月に申請し、1月には「国民年金・厚生年金保険年金証書」が届きました。

そこに決定した年金額と、振込される月が記載されてあります。

受け取れる年金額は、月3万円ほど。

国民年金は滞納しがちだったので、仕方がありません。

 

それでも、これでクレカやカードローンを使わずに済みます。

返済も終わらせることができるはずです。

 

嬉しい誤算だったのは、今のパートで社会保険料が天引きされていることでした。

社会保険料は70歳まで支払う義務があるそうです。

そして年金を受給している場合、追加で支払った分が後から加算されるそうです。

 

以上が、私が61歳の時に年金の繰り上げ受給を選んだ理由と経緯です。

 

失業保険、健康保険、年金保険、生命保険は、必要になったときに申請するもの。

失業、病気や怪我、高齢で働けなくなる、家族を残して先立たれた時などです。

 

いつ年金を受け取るのが得か、などと考えるのは、あまり意味がありません。

なぜなら、何歳まで生きられるのか分からないからです。

生活できるだけの貯蓄や収入があるうちは、年金を受け取る必要がありません。

 

私も、もし借金がなければ、働けなくなるまで年金は要りませんでした。

もし貯蓄があれば、もっと先まで不要だったはずです

 

1円も年金を受け取らないまま一生を終えたとして、損をするわけではありません。

例えば、生命保険の保険金を受け取らないからといって、損したとは考えません。

失業保険も、もらわなきゃ損というものではありません。

 

保険金を受け取らずに済むということは、むしろ得な人生と言えます。

 

50代になってからの失業や借金は、思いがけないことでした。

とはいえ、これまでの浪費癖を反省する、よい機会だったとも思います。

お金は、あればあっただけ使う、という暮しをしていたから貯蓄できませんでした。

 

 

でも、なければないなりに暮らせるのも、私の良いところです。