普通のサラリーマンが目指す「7大陸最高峰登頂」

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でかいこと言っておりますが、ただの山日記(笑)

20年以内にセブンサミッツ登りたい!

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4日目

バランコキャンプ(3900M)→バラフキャンプ(4600M)
最終キャンプのバラフに到着後、食事、仮眠をとり、深夜0時に頂上アタックへ出発
→キリマンジャロ山頂ウフルピーク(5895M)へ早朝に登頂→バラフキャンプへ戻りテント撤収
→ムウェカキャンプ(3100M)へ下山



登頂して下のキャンプへ降りるまでほとんど睡眠はとれないことになる。タフな一日だ。
最終キャンプへ向け出発。
体調万全。


このコース一番の難所、バランコウォールの岩壁を超えてゆく。
何のことはない、穂高や槍の方が全然難しい。

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バランコウォールを超えた場所にて。
雲海は遥か下に。
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体力を温存しながら登ってゆく。植物はなくなり、火星のような荒野が延々と続く。
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あと少しで最後のキャンプ!
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15時、バラフキャンプ着。
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若干雲が湧いてきており天候が心配。
いろいろな体験記によると4600mの最終キャンプでは
「もう疑いようもなく酸素の薄さを感じる」
「ほとんどの人間が頭痛、吐き気をもよおす」

という。
あの清掃登山家、野口健さんですらキリマンジャロでは最終キャンプから先は吐き続けたという。
しかし僕はというと、まあビックリするくらい元気であった。
平地と変わらないどころか、むしろ高度を上げる度に元気になっていく気さえした。

早くもっと上に行きたい!!



食事までカメラ片手にキャンプ周辺を歩き回る。



ここから先は食事や飲み物にも制限がかかる。
乳製品は×、紅茶に入れる粉ミルクも×、珈琲も× etc…
高所の影響で消化器官が弱っているからだろうか。
消化の良いものをよく噛んで食べるように言われる。

ここは今までのキャンプ地と違って緊張感が漂っていた。
ガイド、ポーター達もピリピリしてくる。
標高5000m以上では100回以上も登っているガイドですら高山病になる恐れがあるのだ。


食事後は仮眠をとり、頂上アタックに備える。
順応できてない状態のまま4600mで眠ると高山病を誘発するので、「寝てはいけない」というガイドもいるという。
実際、ここで寝てしまって2度と起きることのなかった登山者は何人もいるらしい。 

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル    

冗談通じる場所じゃねえ…




しかし僕はというと、まあビックリするくらい爆睡しました。



家のお布団で寝るより良く眠れたね(笑)


しかもお目覚めバッチリ!

(`・ω・´) シャキーン!!



もうこれ以上ないほどスッキリしていた。

テントを空けると雲が晴れて満点の星空!
快晴無風!

ビスケットと紅茶でアタック前の栄養補給。
頂上は-20度近くにもなり、とにかく恐ろしく寒いと聞いていたので完全冬山装備の服装を整える。
カメラも寒さで壊れるというのでホッカイロで包み、ダウンジャケットのポケットへ。

頂上へは僕とアマル、メインガイドのシラジ、そして偉い立場のポーター2名の計5名のみで行く。
他のポーターたちは最終キャンプでお留守番だ。



シラジ 「体調はどうだ? 準備はいいか! さあ行くぞ! 声出してくぞ!オラー!!」


深夜0時過ぎ、皆で気合いを入れ、いよいよ頂上へ向けて歩き出す。キャンプに残るポーターたちが見送ってくれる。

あの4日前のフワッとした登り出しに比べるとかなり気合いが入ったスタートだ。
こうでなくちゃいけない。




満点の星空の下、いよいよアフリカの頂点へ向かって歩き出した。






2日目のシラ・キャンプ 3840m
すでに富士山より高い
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手前の緑のテントが僕のもの。
アライテント「トレックライズ0」
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キャンプ到着後、メインガイドのシラジが僕をテントから引っぱり出し、小一時間ほどの散歩に連れ出した。辛いからといって横になるとさらに高山病の症状は悪化するのだ。
とにかく動くこと。 

荒野をお散歩
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水も3リッターほど飲んだ。水を大量に飲んで代謝を良くすることで高所順化のためを促す。
キャンプに戻ってからも一人で歩き回った。
正直、横になりたかったが、無理をして動き回る。
日本の病院で処方してもらった「ダイアモックス」という薬(高所順応を助ける)も投入。
こんな場所で具合い悪くなっている場合ではないのだ。



なんとしてでも登るのだ。




食事の支度中のポーターにスワヒリ語を教わる
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おかげで夕食までにはかなり楽になった。
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実はこの体調不良克服を境に、僕は信じられない力を発動していくことになるのだが、このときはまだそれを知る由もない。






夕食中、メインガイドのシラジさんがこう言った。

「今夜は嵐がくるから、食べ終わったらすぐに自分のテントに入るんだ。分かったな!」



昨日、僕といっしょに登っていたノルウェー人のアマルは遅くまで話をしていたが、今日は嵐がくるというのですぐにテントに入って寝てしまった。


しかし夜中、トイレに起きると雲ひとつない満天の星が広がっている…


おかしいなあ…ガイドの予想はずれたのかなあ…


とその時は思ったが、今考えれば、ガイドは僕らの体を休ませるためにわざとウソをついていたのだと思う。
よく考えれば乾期のアフリカで嵐などくるはずがないのだ。
登山ガイドってすごい。。


ポーターたち
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山の男たちが黙って夕日を見る
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翌朝、起床すると体は絶好調だった。

見上げれば今日も雲ひとつないダークブルーの青空。
ずっと下に広がる雲海。
快調に3日目のスタートをきる。


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3日目
シラ・キャンプ(3840M)→ラーバタワー(4600M)→バランコ・キャンプ(3900M)





今日は一度4600Mまで高度を上げた後、3900Mまで下ってキャンプする。
高所順応に適したルートだ。
いよいよ標高4000Mを越え、未知の世界へと入ってゆく。
これはテンションが上がるね。

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快調に4600Mまで登り、そこで昼食を食べる。
アマルは軽い頭痛を感じていたが僕は何ともなかった。
それどころか、何だか朝より調子がイイ(・∀・)


しかし驚いたのはこの高さにカラスとスズメによく似た鳥がいたことだ。
飯のおこぼれを食べようと集まってくる。
世界中どこにでもこいつらはいるのである…

キリマンジャロのカラスはホワイトネック
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14時過ぎ、バランコ・キャンプ到着。(3900m)
氷河がすぐそこに見える。
いよいよ明日は最終キャンプへ向かう。


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得体の知れない植物がたくさん
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雲海が晴れれば、モシの街が見えるはずだ
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明後日の朝には、あの氷河の上、キリマンジャロの頂上に立つのだ。



絶対に立つのだ。



遥か彼方下、衛星写真のように輝く街の灯を見ながら眠りにつく。          


見上げれば、見たことのないほどの星空が広がっていた。



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そんなフワッとした感じで登り出した僕らは一日目のキャンプ地、マチャメハットへ向かった。



1日目 登山口(1800m)→マチャメキャンプ(3000m)



標高差1000m以上の道だ。初日としては少しハード。


登山道周辺はアフリカらしい密林が広がる。
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なんだか八ヶ岳の林道を歩いているみたい(笑)
ポーターたちと話しながら歩いているうちにアッという間にキャンプ地へ到着。
「キリマンジャロを登っているぞ!」という高揚感が勝り、キツさは一切感じなかった。
しかしまあ、初日のキャンプでもう日本アルプスの稜線と同じ高さとは、スケールがデカイ… 


マチャメキャンプ 標高3000m
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さっそくポーターがテントを組み立て、僕らのテント村ができあがる。一人でテントも食事も全て背負って登る日本の山と違い、飯の支度含めポーターが全てやってくれるので、この点は気楽である。

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洗面器一杯の水。 これで顔を洗って体を拭いて髪を洗って…
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夕飯になって驚いた。
なんと椅子とテーブルがある。
ポーターたちはこれも背負ってきたのだ…
それが仕事とはいえ、まったく申し訳なくなる。


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ノルウェー人のアマル  タフなナイスガイだった
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ポーターが作る飯もスープと前菜にはじまり、デザートまで出てくる。
とても山の上とは思えない。
アマルと釣りの話で盛り上がる。


とにかく一日目は無事に終了。
まだ体力的には全然余裕である。






2日目
マチャメキャンプ(3000m)→シラ キャンプ(3840m)
2日目にして富士山の高さを超えてしまう。



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雲ひとつない快晴。
キャンプ地を出たあたりから植物の背が低くなってきて視界が広くなる。
早くも眼下に雲海が広がり、空は抜けるように蒼い。
気持ちがイイ(・∀・) 

順調に高度を上げていく。


左がガイドのシラジさん
ポーターたちには本当に頭が下がる
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それは突然やってきた。
ちょうど富士山の標高を超えたあたりだったと思う。





何となく体がダルい…そして軽い吐き気が…




高山病 キタ————(・∀・)—————!!!!!!!!





まだ標高3800mだお…_| ̄|○ 

ピークはまだ2000m以上高いんですけど…

こんな場所で高山病になっていては確実に死んでしまうよお…




さらに2日目のシラキャンプ手前にて腹まで緩くなり下痢も加わる…


これは、まずい…