これは数日前のお話。
 
昨年末、ブックオフに娘や息子が断捨離をしたフィギュアやCDなどを買い取ってもらった際にもらったクジがあった。
 
当選番号は確認したけどとりあえず全部ハズレ。
でもそのハズレが50円の割引券になるとか。
なんやかんやで数えたら20枚近く持っていた。
お会計時に購入金額を超えなければ使用枚数に上限はないような記載があったからこの20枚くらいは1000円程の割引になるということで使わない手はない。
これを機に読みたかったけどまだ買ってなかった小説でも買おうと先日再びブックオフに行ったのでした。

小説を買うならお目当ては東野圭吾さん。
クスノキの番人という小説を買おうか買わないか迷っていたけど積み小説が多いからまだ手を出していなかったんです。
なのであったらソレを買おうと心に決めて。
 
ちなみに東野圭吾さんの小説の映画「とある雪山の山荘で」は初日に見に行きました。
映画に関しては話し出すと余計なこと言っちゃってネタバレの可能性が出てしまうのでお口を結んでおきます。

さて話は戻り、ブックオフの小説コーナーに向かう途中に小学生…推定4~5年生くらいの男の子とそのお父さんがいました。
 
お父さんはお子さんに向かって
「本買ってあげる、どんなのがいい?キッズはこっちだね」
と話掛けながら児童書の方に足を進めていた。
 
私はお子さんに本を買ってあげようと思うなんて素敵だな~、微笑ましいな~って思った瞬間お子さんの口から出た言葉。

「あのさぁ、いつまでキッズだと思ってんの?」
 
 
・・・・・。
 
・・・・・。
 
・・・・・。


・・・そうか少年はもうキッズではないのか…私の目には全然キッズに見えるけどキッズではないのか。
うーん、まぁそうだね、絵本を読む年齢からは外れてると思うけど怪傑ゾロリとか妖怪捕物帖とか銭天堂くらいなら読みそうな年齢に見えるけど読まないのかな…。
多分小学校の図書室にある本はそこの児童書のコーナーにあるものと同じような感じだと思うけどそういうものでは満たされないように出来あがっちゃってるのかな?・・・なんて思っていたらお父さん意気消沈。

あぁぁぁあお父さん、黙らないで~足を止めないで~!!がんばれお父さん!負けるな!本はいいぞ!と思いながら小さくファイティングポーズをとる私。

 
お父さんは口を開き

「え、いやでも…本…いらない?」
 
 
お子さんは答える。
 
「いらないわけじゃないけど買うなら漫画にしてよ」



あぁなるほど、その言葉がお子さんの口から出るまで漫画という選択肢を忘れていたよ!漫画ね、言われて見ればそりゃ漫画の方が欲しいわ!!
 
…でもきっとお父さんは可愛い息子に児童書を買ってあげたかったんだよね。

お父さん、切ないなぁ。
 
 
 
この親子の結末を知りたい気はしたけれど、私は自分の欲しい本を探したいからその親子を何も聞いてない顔をして通り過ぎ先を進むことにした。
 
私は小説コーナーに行ってクスノキの番人を手にとり値段を見て、ついでにブラックショーマンと名もなき町の殺人も手に取り値段を見て、2冊買って1000円の割引を使ったら100円で買えることにニタっとし、その2冊を買って帰って来ました。

そしてその本をまた読み待ち小説に積むのでした。
 
 
 
 
あの親子結局何を買ったのかなぁ。
 
お父さん頑張って。