こんにちは 私オーストリア、ウィーン 在住の職業 ピアニストです。

音楽人生50年以上 平坦な道のりではありませんでしたが紆余曲折してきた体験を何気なく呟いたことが 偶然に誰かのヒントになればと思い音楽の あれこれをつぶやいてみることにします。 今後ともよろしくお願いいたします。 第1回として 私の生い立ち。

父は ブラスバンドで有名になった 銚子商業高校の基礎を築いた人で日夜 プラスバンドの指導に人生をかけていました。 母は 音楽の教師を務め 週末はピアノ個人レッスンをしていました。 そんな中で 自然と両親を待つ間に音楽が嫌でも耳に入ってきて 自然に覚えてしまいました。 ドレミ唱法 による指導を毎日聞いていたので 絶対音感も 当たり前のように身につきました。 学ぶというよりも 耳から日常的に圧倒的な量が入ってくるというのが最も近道だと思います。 門前の小僧ならぬ レッスン室の隣室の赤子、 数年経つと 音楽教室での母をおとなしく待っていると 天国のように美味しいバナナオムレットを買ってもらえるという幼児に成長。 そのうち 両親が娘に ピアノ教えてみるとすでにレッスンで耳タコのバイエルをそらんじていたのとドレミ情報で 絶対音感があると両親は勘違いしたのか 私のレッスンに力を入れるようになりました。 しかも 上手に弾けると卵ボウロを口に入れてくれるという。 というわけで幼児の頃は肥満児でした。 しかもこのメソッドってワンちゃんのしつけと同じですよね? まあこれまでの文章から学ぶことはあまりないと思いますが 。しかし耳たこで大成した音楽家というのに蒲田行進曲で有名な甲斐先生がいらっしゃいます。 お父様は 宮内庁の指揮者 お母様はオペラ歌手で 昼間はせっせと 子育てと家事に勤しみ 18時には息子さんを寝かしつけて さあお稽古の時間だと椿姫全幕連日聞かされ続けたそうです。 何かを 習う 以前に 無意識のうちに染み込むまで繰り返し 聞く または聞こえる環境にいるというのが 良いというのが立証された一例ではないでしょうか?

これから絶対音感は繰り返しのドレミ唱法ソルミザシオンを聞くことによって自然に培われるものだと思います。 生まれつきの才能というものではないような気がします。 ウィーンでは ソルミ ザシオンがないので 歌いにくいことこの上ないです。 そして絶対音感がある割合が少ない気がします。