マルコムXが暗殺されてからすでに40年以上が経過しました。
アメリカではしばしば取り上げられるものの、マルコムXは日本ではほとんど忘れ去られつつあるように見受けられます。
彼の遺産を少しでも継承していくためのブログです。
INDEX
マルコムXの生涯
マルコムXに関する必須の書籍
マルコムXに関連する項目・人物
アフリカン・アメリカン(アフロ・アメリカン)の歴史
北部と南部
マルコムとキング牧師
ハーレムのイエス・キリスト
若き日のマルコムXが、麻薬密売、強盗、ギャンブルに明け暮れた
NYCマンハッタンのハーレム(Harlem)地区にある
ハーレムYMCAホテル
に行ってきました。
地図 中では上から6番目の☆が、Harlem YMCAです。
このぼろぼろのホテルの机の中には、
イエス・キリストに関する読み物が入っていました(↓)。
白人として描かれることも多いイエスが、
ここでは、黒人的な風貌で書かれています。
YouTube より Ku Klux Klan に関する動画1
http://jp.youtube.com/watch?v=GOhUfdL0ifM
英語が苦手な人でも、
1分が経過したところで、人々が
White power!
と叫んでいるのはわかるでしょう。
「(黒人は)われわれと平等ではないし、アメリカで自由な空気を吸う権利を全く持たない」
だの
「我々が言っていることが気に食わないなら出て行け」
だの言いたい放題です。
Elijah Poole
マルコムXの直接の師であったエライジャ・モハメドは、
1897年にジョージア州Sandersvilleで、
Elijah Poole (エライジャ・プール)として生まれました。
エライジャにとって、幼少期の重大な事件は、
10歳の時にリンチを目撃したことだといわれています。
リンチ(lynch)というのは、
白人たちが自分たちの優越性を見せ付けるために
集団で黒人(やユダヤ人)を捕らえて木からつるしたことを指しています。
ブラック・ムスリムの後継者 その1 W. Deen Muhammad
1975年にエライジャ・モハメドが死亡した後、
組織を引き継いだのは、(8人中)7番目の息子であった
Warith Deen Muhammad (1933年生まれ)
でした。
W. Deenは、エライジャが抱いていた人種差別観(この場合、
白人に対する黒人の優越 = black supremacy )を否定しました。
1992年2月にはアメリカの上院議会で祈りをささげた最初のイマーム(イスラム教の導師)となりました。
映画 『マルコムX』 から 病院のシーン (続き)
前回の続きです。
警官がマルコムに近づいてきて
Alright. That's enough. I want these people moved out of here.
と言ったのに対し、
マルコムXは、
The Fruit of Islam are disciplined men. They haven't broken any laws ... yet.
「FOIは訓練されている。彼らはいかなる法律も破っていない・・・今のところは」
と言い返しています。
背後では集まってきた群衆が
We want justice!
と叫んでいますね。
適切な処置が行われていることを医師から聞いてFOIを移動しますが、
それを見ていた件の警官は、
That's too much power for one man to have.
「一人の人間が持つには巨大するぎる力だ」
と言っています。
ニュースから 現在の人種問題の状況
米南部で大規模黒人デモ (時事通信)
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http://news.www.infoseek.co.jp/world/story/20070921jiji5559486/ から引用
映画 『マルコムX』 から 病院のシーン
黒人が断固とした態度をとれば、自分たちの状況を改善することができる
ことの実例だとマルコムが考えていた出来事があります。
その場面がSpike Lee監督の映画 『マルコムX』 にありますので、
下にYouTubeへのリンクを置いておきました。
NOI(ネイション・オブ・イスラム)のメンバーが警官に殴られて頭部に重傷を負ったまま拘置されていました。
マルコムXはこの事件を知ると警察で抗議し、そのメンバーを病院に搬送させました。
ずらっと整列しているのは
The Fruit of Islam (FOI)
です。
FOIというのは、柔道や空手など訓練を受けたNOIの男性メンバーたちで、
NOIの要人の警護や講演会場の警備などを担当していました。
http://jp.youtube.com/watch?v=5Uoy6xy5AFM