<変質者がセキュリティをするとどうなるか?/中国四川省・成都市>

 

 10月11日(火)、中国各メディアは 四川省成都市 の某小区 (団地、住宅群) に住む家主らで構成された “世帯主委員会” がネット上に長文で、同小区の管理を任されている マネジメント会社 の 物業經理 (プロパティ管理マネージャー) らが、気に入らない住民をターゲットにして CCTV で常時監視した動画 や 盗聴したりした内容を、微信 (We chat) にある自社のグループチャット内 に アップロードして話のネタにしていたことをつきとめ、ネット上で投稿・暴露し、抗議したことを報じた。


 報道では問題のあった小区の名称は明らかにされていないが、該当する管理会社は、香港ストック・エクスチェンジ (株式市場) に上場している “合景悠活” (3913) の子公司である “寧駿物業” であることが分かっている。

 

 家主たちの投稿によると、問題の物業經理 (プロパティ管理マネージャー) は女性であり、CCTV などを使用して住民らを監視し、“男性家主 が 女性家主 の部屋に出入りする“ 場面に特に注意を払って情報収集しており、また逆に “若くて美しい” 女性住人 が 男性家主宅 に立ち入った場合には、女性の部屋は自身で購入したのか、別の人物名義であるか、女性 がどのような車に乗っているかなども調べていたという。



 今年 2月、この事態に気づいた 男性家主 (今回ネット上に投稿し、通報した人物) が、他の家主たちに 物件所有者の権利と利益を保護するために “世帯主委員会” を設立することを呼びかけると、それを知った 物業經理 は男性家主 を丸く収めようと思って 数回にわたって買収を試みたが、逆に男性家主 は証拠として その会話を録音・動画撮影した。

 

 すると 物業經理 はさらに執念深いことに 今年 3 月 から監視チームを組織し、8 名で 世帯主委員会 に加入したすべての家主たち 及び その家族 を 全天候 24 時間体制 で監視し始めたのち、監視カメラで撮影した写真と動画を 微博 (We chat) にある同マネジメント会社のグループ内に投稿して、家主のプライバシーと個々人の生活についての ゴシップを話し合うなどしていた。
 


 

 特に 22:00 以降の各家主や入居者の様子を観察することが好きで、警備職員たちには 常々ターゲットにしている家主たちが 自宅から出かけた時刻、何時何分に地下室に行き、何時何分に車で小区から出て行き、その行方、何時何分に車で駐車場に到着し、何時何分にエレベーターに乗り、何時何分に自宅に到着したかなど、すべての動向を微博にある自社のグループチャット内で詳細かつ正確に報告させていた。
 また、住民がエレベーター内で 微信 (WeChat) メッセージを送信する際に、物業経理は警備員に画面を拡大させて、スマホの画面の内容を確認するようなこともさせていた。



 

 今回訴え出た家主たちは 約半年 の間、微信にアップロードされた マンション内の監視映像やチャット内容を含む大量のスクリーン・ショットなどを証拠として添え、警察に助けを求めているという。
結局、家主たちの組織と管理会社の双方が通報し、警察はこれを受理して捜査を開始した。
 

 家主らはこれまで玄関に近づくたびに緊張し、ゲートに入ってカメラがいたるところにあるのを見ると、恐怖に抑圧され、無力感と情けなさを感じていた、と強調している。



・背景を知らずに写真を見ると、いったい何の重大事件の捜査だ? と思ってしまう。
今回は 同じ国内の住人をターゲットにしている だけだから構わないが、日本で中国系の管理会社など認可したら 住民の安全は極めて危険、風前の灯火となる。
 土地やマンションを売り続ける日本側の企業、日本政府はその辺分かっているのか?