<ゴルゴ13から得る教訓/中国・福建省龍岩市>

 

---2018 年 12 月 25 日 15:20 頃、福建省龍岩市 で、龍岩公交公司 が運営する市内バス 35 号線の車輌に 1 名の男子が乗車したが、同バスが 蓮東市場 の 土楼坪バス停 附近を通過したところでこの男は突然所持していた刃物を取り出し、同バスに乗車していた1組の母子をいきなりメッタ斬りにした。 
 驚いた運転手や車内にいた乗客らは脱出・逃走したが、運転手が逃げる際にキーを挿したまま であったため、この男は運転席に座り バスを暴走させ、約 2.3 km を暴走する間に故意に次々と通行人やバイクを跳ね、さらに自家用車、タクシー、三輪タクシーなどに衝突した。 
 最後にバスは停まったが、8 死 22 傷 の被害が発生。 死者には 1 名の警官が含まれる。
男は刃物を手にしてバスから降りたが、包囲していた警察に取り押さえられ逮捕された。 

初歩の捜査によれば、逮捕されたのは 邱 (48 歳、龍岩市新羅区人)。 犯行の動機は当地の 居民委員会 (政府組織の末端に属する"町内会"のようなもの) に恨みがあったが、事件当日に 居民委員会 の幹部が 邱 の家に行って、父親の写真を撮り 「優撫證」 の手続きをしたことに腹を立て犯行に及んだという。

 

 「優撫證」 は老人福利や公共交通機関の優待などのための証明書であり、町内会がその手続きをしに来たことがどう犯行とつながったのか 不明である。
 世の中には、何をどうしてもらっても面白くない という気難しい人がいるのは事実だが、いずれにせよ、無関係の人々を巻き込んでおいて 「社会への報復」 を主張するのは筋が通らない。
しかし、あの国の犯罪者はそれが理由になると考えている点が恐ろしい。
日本で禁止されているはずの 「大陸人観光客にレンタカーを貸す」 ことは厳禁すべきであろう。
 似たような事件が続発するので、多すぎて逆に何の教訓も得れないが、バスの車内というのはかなり犯行に及びやすいシチュエーションであり、いざというときに脱出しやすい 出口付近 や 非常口そば に座ることをお勧めする。
 同時に、イヤホンで音楽を聴いたり、雑誌を読んだり、居眠りをするのではなく、運転手及び乗って来た客の動向には注意したいものだ。
あとやはり、運転手には、カギを抜いてから逃げてほしかった。
得るべき教訓はそれぐらいか・・・