<刑務所跡地から身元不明遺体多数/韓国>

---昨年 12月20日(金) 韓国法務部は、旧光州刑務所跡地で無縁墓地の移転作業中、40 以上の身元不明遺体が発見されたことを明らかにした。 

韓聯社は 12月16日 から 20日 にかけ旧光州刑務所跡地を法律教育関連のテーマパークに改造する工事中、法務部によって管理されている獄死者や身元引受人のない者など 111体 が弔われている無縁墓地の移転作業を行っていたところ、それ以外に 40 体以上の身元不明の遺体が発見された、と報道している。

韓国法務部代理長官の金浯洙と光州地方検察庁領導の文燦晳はすぐさま現場に駆けつけ状況を確認、これらの遺体を全羅南道咸平の国軍統合病院に安置し、法務部では DNA 分析により死者の身元を確認することにした。 

韓国の 518 民主運動関連団体の関係者は 「親族のいない死者には通常は身元確認用の表記がされ、この表記がない場合は 518 民主運動期の失踪者である可能性がある」 と指摘しているが、法務部代理長官の金浯洙は現在まだこれらの遺体が光州事件と関係があるかは不明であり調査を進めるとしている。

《中央社》 の報道によれば光州事件の期間、武装した戒厳軍は光州市民を逮捕したのち多くを光州刑務所に収監し、抗争の過程で死亡した者も戒厳軍によってこの無縁墓地に埋葬されたとされている。 (光州刑務所跡地は 518 史跡第 28 号に指定されている)


《518光州事件》

韓国で 1980 年代に発生した民主化運動で光州市の学生と民衆らが韓国政府に独裁統治の廃止と民主化の実現を要求、激しい抗争に発展し、1980年5月18日、軍事政権を掌握していた全斗煥大統領は政府と軍に武力鎮圧を命じ、市民と学生に多数の死傷者が出た。

おそらくこの身元不明遺体というのは、獄死者ではなく、「拷問死」「虐待死」 させられた学生や市民のものであろう。  それくらい当時は韓国警察による非人道的な行為が問題視されていた。
日本の警察もけして国民からよくは思われていないとはいえ、ここまで酷いことはない。
昨年から続く香港の反送中抗議デモでの警民衝突で、筆者自身もこちらで育ち抗議派市民の側に立つものではあるが、彼らの身にこのようなことが起こってほしくない。

香港警察ももとから市民への暴力や粗暴な態度で評判が悪く、取調室での強姦事件すら過去には発生していた。
韓国当局がここにどんな主旨のテーマパークを建設するかは知らないが、どこに出しても恥ずかしくない心霊スポットになることは確かだろう。