数日前、北野武監督の短編映画(「劇場」をテーマにした3分の映像)がカンヌ国際映画祭で上映されました。今年で60回を迎える映画際を記念して、世界で著名な映画監督35人に短編映画の作成が依頼されたようです。北野監督は唯一日本人で選ばれた監督ですね。

6月には最新作「監督・ばんざい!」が公開されるようですが、私はロンドン在住なのでDVD発売を待つしかなさそうですね。しかもこの映画と同時上映で上記の短編映画も公開されるとのこと。こんなニュースを読んでいたら無性に北野作品を観賞したくなり、一気に5作品を見てしまいました。

○「その男、凶暴につき」…第1回監督作品。北野監督らしさが随処に出ていますが、脚本を担当していないのでちょっとスムーズ過ぎる展開。

○「3-4x 10月」…脚本・監督・主演を果たした第2回作品。ストーリーもあるようで無く、BGMを一切使っていません。しかしこれが第4回作品「Sonatine」に繋がる映画だと思います。とにかく狂気エネルギーの塊のような映画です。正常な精神状態の人にはこんな映画は取れません。そしてこの延長上線にある「Sonatine」の誕生は奇跡です。この後バイク事故を起こし、作風も変わってしまいますけど。

○「Kids Return」…バイク事故後、リハビリを終え作られた青春映画。結構きちんと作られています。

○「Takeshis'」…初めて見た時は正直よく分かりませんでした。この映画を見るのは今回で4回目くらいですが、初めて興奮しながら見てしまいましたね。ストーリーを楽しむ映画ではなく、北野ワールドを体感する映画です。面白かったですね。

○「HANA-BI」…初期の4作品に比べるとかなりまとまりのある映画に仕上がっています。これで第54回ベネチア国際映画祭金獅子を受賞しましたね。久し振りに見ましたが、こんなにシリアスな映画だと記憶になかったですね。


ここで個人的な北野映画ベスト3を発表してみたいと思います。(個人的過ぎるのであまり意味はありませんが…)

 Sonatine」…私が見たすべての映画の中でも1位。「奇跡」としか形容出来ない作品です。ラストシーンではあまりの衝撃の為臓器がうねりました。

◆3-4x 10月」…抑え切れぬ荒々しいインスピレーションが作品を通して充満していますね。

「Takeshis'」…世間では酷評されている作品ですが、この映画は見る側の精神状態によると思います。私が今回見た時はこの作品にあった精神状態だったのでしょうね。展開が気になり結構興奮しました。

それでは「監督・ばんざい!」のDVD化を楽しみにしています。