100分de名著 「マネジメント」ドラッカーより、ジャック・ウェルチ氏とのエピソード
ジャック・ウェルチといえば、GEの業績を大きく伸ばした中興の祖的な扱いを受けることが多い名経営者です。
その言動の歯切れの良さは特筆ものですが、それは同氏の著作を是非ご覧いただくとして、今日はNHK出版から出たドラッカーの本の大半を翻訳された上田淳生氏の新刊「マネジメント ドラッカー」より、同氏とドラッカー氏のエピソードを取り上げます。
(引用ここから)
アメリカの複合企業・ゼネラル・エレクトリック(通称GE)のCEOのジャック・ウェルチが、ドラッカーに自社のコンサルタントを頼みに行ったときのこと、GEのコンサルを引き受けることにドラッカーは、まずCEOに就任したばかりのウェルチにこう尋ねたそうです。
「あなたの会社は電気機関車も作っているし、冷蔵庫や電気カミソリも作っている。さらには原子力の分野にも手を広げようとしている。もし、今、再びゼロから始めるとしたら、全ての事業をやりますか?」と。
聞かれたウェルチは、「いろいろな経緯があって、今はさまざまな事実に手を広げてはいるが、改めて始めるとしたら、すべてをやるとは限らない」と答えました。
それを聞いたドラッカーは「それならば、世界で1位か2位になるつもりの事業だけを残して、あとはすべて捨てたらどうか」と言ったそうです。
その後、二人の間でさまざまな議論が交わされた末に生まれたのが、1位あるいは2位になるつもりの事業、本当にやる価値があると思う事業だけを残して、そこにすべての人材や資本を投入するという「1位2位戦略」でした。
これによって傾きかけていたGEは活気を取り戻し、急成長を遂げることになりました。
この話にはまだ続きがあります。
ドラッカーは2005年に95歳でこの世を去ることになりますが、その1年半ほど前のこと、イーダスハイムという女性伝記作家が、ドラッカーの歩んできた人生や功績を取材して伝記を書くことになりました。
彼女の取材方法は非常に綿密で、本人にインタビューするだけではなく、ドラッカーと関わりをもった人々のもとにも足を運んで、彼が話したことの裏付けをとってまわるという手法をとりました。
(中略)
そのイーダスハイムさんが、ドラッカーが亡くなった後、GEのジャック・ウェルチのもとに再度取材に訪れました。そして「お二人の間で交わされた会話の中で、何か聞いておいたほうがいいものはないでしょうか」と尋ねたそうです。
するとウェルチは、最初にドラッカーと会ったときの会話について詳しく語り始めました。そして先ほどの「1位2位戦略」の話を繰り返したのですが、実はそこに、伝えられている表現とは少し違った言葉のニュアンスがあったことが明らかになったのです。
実際には、「あなたの会社のやっている仕事は、すべてワクワクドキドキするものばかりか?」と尋ねたと言います。
対してウェルチは「すべてがそうだとは限らない。なかには淡々とやっているものもある」と答えたところ、ドラッカーは「ワクワクドキドキしてやっている事業以外は、すべて止めたらどうだろう」と言ったというのです。
つまり、ドラッカーは「本気で取り組む仕事は、ワクワクしていてしかるべきであって、そうでないものには取り組むべきではない」と考えていた。
さらにドラッカーは、「ワクワクしながら、意気込みをもってやるような仕事でなければ、お客に対して失礼だ。そうでないものは思い切って止めてしまうか、その仕事を熱意をもってやるところとコラボレーションしたほうがいい」とアドバイスしたそうです。
(引用ここまで)
この言葉を聞いて、なるほどドラッカー氏が相手にしていたのは、マネジメントではないのだと深く思い至りました。
ドラッカー氏は、生命あるものが最高の状態になるためには何が必要かを追求されつづけていたのですね。
それがこの仕事へのワクワクドキドキの重視に繋がっているのだと思います。
なぜなら、最高の笑顔に必要なのは、このワクワクとドキドキという感情だからです。
さて、自分の毎日がワクワクドキドキに時間を使っているか、時間の使い方をちょっとチェックしてみようと思いました。
ではまた。
その言動の歯切れの良さは特筆ものですが、それは同氏の著作を是非ご覧いただくとして、今日はNHK出版から出たドラッカーの本の大半を翻訳された上田淳生氏の新刊「マネジメント ドラッカー」より、同氏とドラッカー氏のエピソードを取り上げます。
(引用ここから)
アメリカの複合企業・ゼネラル・エレクトリック(通称GE)のCEOのジャック・ウェルチが、ドラッカーに自社のコンサルタントを頼みに行ったときのこと、GEのコンサルを引き受けることにドラッカーは、まずCEOに就任したばかりのウェルチにこう尋ねたそうです。
「あなたの会社は電気機関車も作っているし、冷蔵庫や電気カミソリも作っている。さらには原子力の分野にも手を広げようとしている。もし、今、再びゼロから始めるとしたら、全ての事業をやりますか?」と。
聞かれたウェルチは、「いろいろな経緯があって、今はさまざまな事実に手を広げてはいるが、改めて始めるとしたら、すべてをやるとは限らない」と答えました。
それを聞いたドラッカーは「それならば、世界で1位か2位になるつもりの事業だけを残して、あとはすべて捨てたらどうか」と言ったそうです。
その後、二人の間でさまざまな議論が交わされた末に生まれたのが、1位あるいは2位になるつもりの事業、本当にやる価値があると思う事業だけを残して、そこにすべての人材や資本を投入するという「1位2位戦略」でした。
これによって傾きかけていたGEは活気を取り戻し、急成長を遂げることになりました。
この話にはまだ続きがあります。
ドラッカーは2005年に95歳でこの世を去ることになりますが、その1年半ほど前のこと、イーダスハイムという女性伝記作家が、ドラッカーの歩んできた人生や功績を取材して伝記を書くことになりました。
彼女の取材方法は非常に綿密で、本人にインタビューするだけではなく、ドラッカーと関わりをもった人々のもとにも足を運んで、彼が話したことの裏付けをとってまわるという手法をとりました。
(中略)
そのイーダスハイムさんが、ドラッカーが亡くなった後、GEのジャック・ウェルチのもとに再度取材に訪れました。そして「お二人の間で交わされた会話の中で、何か聞いておいたほうがいいものはないでしょうか」と尋ねたそうです。
するとウェルチは、最初にドラッカーと会ったときの会話について詳しく語り始めました。そして先ほどの「1位2位戦略」の話を繰り返したのですが、実はそこに、伝えられている表現とは少し違った言葉のニュアンスがあったことが明らかになったのです。
実際には、「あなたの会社のやっている仕事は、すべてワクワクドキドキするものばかりか?」と尋ねたと言います。
対してウェルチは「すべてがそうだとは限らない。なかには淡々とやっているものもある」と答えたところ、ドラッカーは「ワクワクドキドキしてやっている事業以外は、すべて止めたらどうだろう」と言ったというのです。
つまり、ドラッカーは「本気で取り組む仕事は、ワクワクしていてしかるべきであって、そうでないものには取り組むべきではない」と考えていた。
さらにドラッカーは、「ワクワクしながら、意気込みをもってやるような仕事でなければ、お客に対して失礼だ。そうでないものは思い切って止めてしまうか、その仕事を熱意をもってやるところとコラボレーションしたほうがいい」とアドバイスしたそうです。
(引用ここまで)
この言葉を聞いて、なるほどドラッカー氏が相手にしていたのは、マネジメントではないのだと深く思い至りました。
ドラッカー氏は、生命あるものが最高の状態になるためには何が必要かを追求されつづけていたのですね。
それがこの仕事へのワクワクドキドキの重視に繋がっているのだと思います。
なぜなら、最高の笑顔に必要なのは、このワクワクとドキドキという感情だからです。
さて、自分の毎日がワクワクドキドキに時間を使っているか、時間の使い方をちょっとチェックしてみようと思いました。
ではまた。