幕内秀夫の食生活日記

幕内秀夫の食生活日記

「食」にかかわる諸々を綴っていきます

 

 講演会前日の夕飯。ホテルの近くにはマクドナルドとラーメン屋さんしかありません。仕方ないのでイオンのフードコートでビールを飲みながらうどんを食べました。写真を撮り忘れるほど、面白くありませんでした。しかし、考えて見れば徒歩圏内に7,8軒のうどん屋さんがあります。ところが、それらの店は14時、15時ころには閉店になっています。高松(いや香川全体)にそういう店が多いのです。どうしてなんだろう?ついでに、以前から疑問に思っていたこととして・・・・

・なぜ?うどん屋さんが多いのか?ー元々、小麦の生産地ということもあるのでしょうが、関東だったら群馬も小麦の大生産地ですが、これほどのうどん屋さんはありません。

・午後には閉店してしまう店が多いのか?ー夕方、アルコールを含めて販売しないのはもったいないと思うのですが?

・セルフの店が多いのか?ー客が自分でうどんを湯通しして、つゆを入れる。

・さぬきうどんの店は非常に天ぷらの種類が多い、しかも味のついたものを揚げたものが多いのか?ーたとえば、上の写真の四角く写っているのは、ごぼうの天ぷらですが、甘じょっぱく煮たものを揚げています。その他、甘い煮豆、甘い卵焼き、味付けした筍、高野豆腐の天ぷらなども食べたことがあります。ちなみに、左の丸いのはジャガイモを蒸かしたものです。

・さぬきうどんはなぜ安いのか?-かけうどんなら200円、今でも100円台の店もあるのではないでしょうか?輸入小麦粉が安いことがありますが、それは香川に限ったことではありません。

・さぬきうどんの店で、若くて可愛い女性の店員を見ることはめったにな―おばばあちゃんが多い(すみません偏見ですかね?)

 などなど、いつも疑問に思ったことがありました。

 上記写真のうどんを地元の主婦の人と食べたのですが、一人の方が言った言葉ですべての疑問が氷解したのではないかと思います?

「香川(高松)では、仕事を辞めたら(定年)になったらうどん屋でもやるかと言う人が多いんですよ」

 なるほど、これだと思いましたね!!考えてみれば、ここ?自宅の玄関を改装したのではないか?小さな工場のような店もありました。ビニールハウスの中で販売しているところもあります。元々、何かの工場をやっていた人がうどん屋を始めた?ビニールハウスで野菜を作っていた農家の人が、うどん屋を始めた。特に、自宅を利用したものが多いから、小さな店がたくさん誕生した。家賃がかからないか安くできるし、昼過ぎには閉店してもやっていける。きっと働いているのは、店を始めた方のお母さんが多いのではないか?若くて可愛い定員さんの人件費もかからない。セルフもそういう事情で誕生したのでしょう?

 味のついた天ぷらが多いのも、元々は自宅で夕飯に食べていた「おかず」を揚げたのでしょう?だから種類も多い。

 

この考えを確認すべく、昨日は近くの「さうきうどん」の店に行ってきました。以前に行ったとき、この写真(下の白黒)があったことを思い出したのです。

 

 

 

 何の店(?)を改造したのでしょうか?普段、天ぷらはなくてもいいのですが、あらためて「中身に味は付いてない」ことを確認するために、いかとさつまいもです。ビールはいらないのではないか?いやいや、名探偵シャーロックホームズはコカインを利用し、脚本家の倉本聰さんは、「タバコがなくて北の国は書けなかった」と言います(^*)思考をまとめるにはビールが必要だったのです。

 と言うことで、今や高額な家賃を払い、日本語が不便な定員を雇い、残り物ではない素材を購入て天ぷらを揚げるようになって、安くはなくなってしまったのでしょう。でも、ここのうどんは太くて好きです。

 いかがでしょうか?地元の方には「そんなことわかってるよ。大考察というほどのことではない」と言われてしまうしまうかもしれませんが、私にとっては大きな気づきなのです。長文になってしまいました、お付き合いいただきありがとうございました。