影が暴走する時代 | 何を相手にしているのか分からない時代への認識の足し

何を相手にしているのか分からない時代への認識の足し

主に形而上の案件とボンクラ主の感想。

またもユングの紹介の続きです。

グノーシス主義はどうなった?と言われそうですが、彼は近代のグノーシス主義者と言えるので、まあお付き合いを。

別に私は個人のメンタルヘルスに良いから、などと言う感じで紹介しているつもりはなく、個人はもとより社会の病巣でもあると思うので紹介しているつもりです。

これから先、今まで慣れ親しんだ制度や常識が崩壊していく中で、頭の中でこれが繋がるなら良い指針になると思ってます。

前に、古今東西から為政者は秘密結社と裏表みたいな話をちょこっとだけ話しましたが、秘密結社がその秘儀としているのはだいたいオカルトだと思います。知ってる内ではですが。

つまり公にはオカルト的なことを口にする者は変人のレッテルを貼り社会から追い出し、当のエリート達はそのオカルト的行為を行い恩恵を受けている訳です。

その知識の内容はグノーシス主義者やディープな哲学者と方向性は大して変わらず、大きな違いは秘密にするか公開するか、の違いだと思ってます。

 

 

 

 

そのユングの提唱したシャドウの概念があります。

特に難しいこともなくそのままだと思います。

人にはシャドウというダークサイドがあるといいます。

これって悪人が持っている気質でしょ?という解釈が多くなりそうな気がしますが、誰もが持っています。

そして、ユングからすればこのシャドウというのは人間の精神の片割れで、常にあるものです。

前に正弦波の紹介しましたが、人間の精神も波と言えます。

波はプラスとマイナスを繰り返すものなので、言ってみれば人の精神の半分はシャドウなんじゃないかと個人的に思ってます。

そして他人と付き合う時や社会に出る時にはペルソナ(仮面)を身に付けます。

その時にシャドウという精神の片割れは抑圧されます。

抑圧するとそれが歪な形となってどこかから漏れ出てくる訳です。

 

 

そして、ユングが言うにはこれは個人でも集団でもおきることなのだそうで、個人的な妬み嫉みに被虐心、社員を追い詰めて使い捨てにする会社、国が戦争に向かわせ殺し合いをさせた挙句に階級構造と差別意識を作ったり、などなど。

集団に例えるとこういうことが起きるのではないでしょうか?

概念的には集団的シャドウはナチスがいい例でしょうが、国民全体が精神病の様になりました。

ちなみにですが、当時のドイツ人の教育水準は実に高いもので、今の私達より平均するとよほど教養があったそうです。

バカだから、野蛮だから、という理屈で片付けることはできないです。

ハンナ・アーレントの言葉が耳に痛いですが、凡庸ゆえに嘘に立てこもって善悪の判断が麻痺してます。

今や世界中が均質化に向かっていて、つまりはブレーキの壊れた巨大な乗り物みたいになっていきます。

 

 

脱線から戻ります。

社会というのは社交辞令で成り立っている様に、みなペルソナでの付き合いな訳です。多かれ少なかれ。

その時点で極度の潔癖症が酷いアレルギー持っている様なもので、どこかに歪が漏れ反作用となっています。

漏れ出た先が集約されるならとてつもなく暗いダークサイドな行いがされる訳です。

社会のエリート層が特定のグループ出身でサイコパス気質だらけなのは、知ってる人なら知っていると思いますが…

で、黙示録的解釈の出来る時事がここ数年というかここ百年くらいからか起き続けているともとれる。ここ数年で見るならもはや否定もできない感じ。

ユング的な図式に当てはめるなら、私達のシャドウが濃縮されてエリート達に注ぎ込まれているんじゃないの?

と、言えるのかも、しれない。

アルコンは人の不幸を何より好む。なんか符号しませんかね。

(まあいつもの妄想だと思って聞いていただけると助かります)

 

 

更にユングは集合的無意識まで言及している人なのだから、当然にその面に対してもシャドウの影響を想定していた発言のはずで、これらが私達と表裏一体なはずなのです。

私達が集団で歪になるとダークサイドな何かに力を与えてそれが社会に反映される。

その反映の結果、戦争や飢餓や疫病などに留まらず、現状の人類の滅亡にまで繋がる場合もあるでしょう。

それを止めるには個人個人が、ペルソナを取り、何事にも正直であり、偽りを信じることも従うことも止めねばなりません。

全体は集合的無意識で繋がっていて一つであるなら。

そして偽りを信じない為には、固定観念がどうしても邪魔です。

そのせいで理解が止まる人が全体の99%を遥か超えていると思います。

偏った理解やマインドの状態をフラットにしなければ、シャドウを統合したとは言えないと思います。

ちなみに今の時代は唯物論の時代です。大半が左脳のみで考えていて右脳は抑圧されています。

(本当は私は直観の弱い左脳型なのでこの話をしちゃいけない人間なのですが…)

よくよく考えてみれば色々なことが抑圧されてバランスを欠いていることに気付き始めるはずです。

みんなの課題だと思います。

それを集団的にやらなければいけない。ユング的に言うなら。

まあ極めて難しいけど、今の時代は通信で皆の精神を同期できる可能性があるので、全く無理とは言えないと思うんです。

集団的覚醒がおきるならニーチェの言う超人が出現するのかもしれないです。

 

※これら全て、ユング的世界観が正しかった場合の推論なので、他の世界観を否定するものと見ないで、同じものを他の視点で見る機会があったと捉えていただけるといいと思ってます。

 

 

 

ちなみに太極図ですが、このシャドウの話を聞いてから見てみるなら何か感慨深いものがありませんか?

 

 

陰と陽が混ざり合ってバランスを保っている理想的な状態。

そして陰と陽の極大期には対極の種が芽吹き全体は途切れることなく繋がっている。

そして立体的に見るなら∞とも見れます。

また円というのは正弦波を表してもいます。フェーザ図/表示などといいます。

 

 

 

 

 

 

聖書の神は「私はアルファでありオメガである」とも言ってますが、集団的無意識と私達は密接に繋がっているはずなんです。ユング的に言うと、たぶんね💧

そして誰しもですが、普段から自分の常識や観念を疑えないなら図の様なバランスには絶対になってなく、かなり歪んでいるはずで、本来は常に見直しと調整が必要な訳です。

人間は調和がとれた時には、色々と明晰になることと思い、右脳と左脳がうまくリンクできているだけでおそらく別人の様になります。

それが集団で行えるようになるなら時代も良い方向に変わる気がしますが…どうでしょうね。