東海道線の金山駅で名鉄 線に乗り換え、犬山駅か犬山遊園駅で降り15分ほど歩きます。すると、木曽川の畔に四層地下二階の天守を構え白帝城と 呼れる犬山城に着きます。織田信長の一門の城として1537年に築かれたこの城には、いろいろな説はあるものの、現在の姿になったのは1620年のこととされていて、日本に現存するものでは最古のものとされていて国宝に指定されている天守があります。天守以外にも櫓門などが、城跡には、城跡に創建された神社の建物に交えて建っているのですが、それらは模造されたもので復元されたものではありません。

 犬山城は、17世紀の始めから尾張藩徳川家の付家老の平岩氏や成瀬氏の居城であったのですが、明治維新で成瀬氏は、独立した大名になりました。もっとも、天守が濃尾大地震で大きく破損したため 、その修理をおこなう為に成瀬氏に払い下げられ、成瀬氏は、近年まで 国宝天守を持つ城の日本で唯一の個人の城主となったのでした。

 犬山城天守は、二段の地階の上に二 重の入母屋造りの櫓、さらにその上に二重の望楼を載せ、 古風ながらも多数の破風で飾った美しい外観をしています。なお、一階の座敷飾りのある書院造りの 部屋は、修築で設けられたもので、天守創建当初はありませんでした。天守内部の階段の傾斜は極めて急ですので心してかかる必要があるように思えます 。