22日付で保育園において、濃厚接触者を特定しない方針が出されましたが、昨日付で自治体からも正式に下りてきました。
保護者用のプリントを配布する前に全職員がきちんと理解しておくことが必要とのことで、園長から4種類の通達文書を渡されました。
「今届いたばかりだから私もまだ読んでいないんだけど、重要なところがあったらこの後のミーティングでみんなに伝えて!」
この時点で13時20分。
定例ミーティングは13時30分。
…相変わらずの無茶振りでした
まあ、最低限の内容は必死に読み込んで噛み砕いて伝えましたけど笑
今回の変更点をざっとみた印象。
これからは経済維持活動を重視するから、感染拡大防止は二の次で。
極論だけど、そんな感じ。
特徴的なところをかいつまんで見てみます。
○保育園では原則濃厚接触者を特定しない
やはり一番はこれですよね。
ただ、「濃厚接触者」は特定しないけれど、「行動制限が必要な児」は全員把握してくださいとのこと。
はい?
保育園でやることは変わらない。呼び方が変わっただけ
しかし、「濃厚接触者」ではないので、これまでのように観察期間は自宅待機してねっていう強制力がなくなります。
そりゃ、みんな登園するよね。保護者が登園するというのであればこちらは受け入れるしかない。そして、そこで感染拡大。
陽性者が出ても休園はしない、となっていても感染者多数で運営できなければ休園せざるをえません…
原則休園はしません!と明言しながら休園になるというのはそれ相応のことが起こっていると理解してください。
保護者の皆さん、文句言わないでくださいね。
僕も一保護者ですが、現状を理解しているのでとても文句は言えません
原則、濃厚接触者は特定しない。
では、どういう時に特定するのか?
「同じ日に園児、職員の陽性者が5名以上出た時」
そもそもこの条件が今の日本の状況から乖離しています。
医療が逼迫して(これは制度によるところも大きいですが)受診の予約が取れない、検査ができない現状。
ということは、症状があっても医師の診断がなかったり、検査で陽性が出たりしない限りは「陽性者はいない」となります。
咳、鼻水がひどいくらいなら子どもたちはガンガン登園します。その間に更なる感染拡大…
これでは3週間前の二の舞です
また、陽性者が17名出ましたとかなるわけです。
○濃厚接触者の健康観察期間は5日間へ短縮
保育園では濃厚接触者の特定はありませんが、家庭内で感染者が出た場合は濃厚接触者となる可能性があります。
症状がないことが前提ですが、子どもの咳や鼻水は日常茶飯事です。どこまでを無症状と見做すかは難しく、結局判断する個人によるところが大きいと思われます
そして、データ上は濃厚接触者の場合、最終接触から5日目以降に発症する確率が2割ほどあったはず。
健康観察期間を5日間に短縮したものの…
「ただし、7日間を経過するまでは、検温など自身による健康状態の確認や、リスクの高い場所の利用や会食等を避けること、マスクを着用すること等の感染対策をお願いします」
とホームページには明記されています。
つまり…そういうことですよね?
他には、
○家族内に咳や鼻水の症状が出ている人がいても、医師から「コロナによるものではない」と診断されたら、子どもは普通に登園OK👌
○保育職員は濃厚接触者になった場合(もちろん保育園内では濃厚接触者にはならないので、家庭内で陽性者が出た場合です。保育園内で陽性者が出て、接触していたとしても通常勤務となります。)、2日目、3日目に抗原検査で陰性なら出勤してください、それ以降も毎日抗原検査して陰性なら出勤し続けてくださいとか。
読み進めていけばいくほど、子どもの命や安全は?職員の命や安全は?メンタルは?
経済維持活動ばかりが優先され、それを大義名分にして子どもや医療福祉関係者の命や安全がないがしろにされている気がしてなりません。
経済を回すことはもちろん大切なことですが、人の命以上に大切なことって?
莫大な国家予算の無駄遣いを是正する方が先じゃない?
今考えていること、感じていることを文章化してみました。
もちろん、賛否両論あるとは思いますし、それを否定するつもりもありません。
政策を考える側も、前例がない中で未然の事態に遭遇し、試行錯誤しながら多大なプレッシャーやストレスを抱えていると思いますしね
しかし、政策に携わっている人全員が現場を知っているわけではありません。
ほとんどが数字としてのデータや机上での議論で進められています。
小児科医でさえ、保育園の現状をきちんと理解してくれている先生は僕の経験上多くはないです。
なんとなくで言われた通りにするのではなく、きちんと勉強して問題意識をもって、議論すること。声を上げ続けていくことはこれからも必要になってくると思われます
それでは、今日も子どもたちのために頑張ってきます‼️