先日の朝、クラスをラウンドしていると、ほとんど欠席をしたことがない0歳児のお子さんが来ていませんでした。



「あれ?〇〇ちゃん、今日お休みですか?」



「あー、なんか耳から変なにおいがするから耳鼻科受診して登園するそうです。」



変なにおい?耳漏?
もしかして中耳炎かなあ、なんて思っていました。



子どもは大人に比べて中耳炎にかかりやすいですえーんえーん
でも、それは解剖生理学的に見ても仕方のないこと。



大人と違って子どもの場合は、




◎鼻・口と耳をつなぐ「耳管」が太く短い

◎耳からのどまでの傾斜がゆるやか




出典)たかむら耳鼻咽喉科




そのため、細菌やウイルスが侵入しやすく、中耳炎になりやすいのです。

また、全身の抵抗力や喉・鼻の粘膜の抵抗力が未熟なため風邪をひきやすく、その結果、中耳炎になりやすいともいえますね。




急性中耳炎は、耳の奥にある、鼻や口へとつながる「中耳」という部分に風邪をひいた時などに細菌やウイルスが入りこみ、炎症が起きたり、膿がたまったりします。



出典)看護用語辞典ナースpedia




急性中耳炎は経過観察と、場合によっては適切な治療をすることで、ほとんどの場合完治できます。




しかし、完治する前に治療を止めてしまうと、滲出性中耳炎、反復性中耳炎、慢性中耳炎に移行してしまうことがあります。

完治まできちんと医師の指示通りに治療を受け、経過観察することが重要です。





また、鼻水が溜まると耳管の機能を悪化させ、中耳炎を引き起こす可能性があります。




それを予防する方法として、




○鼻吸引

○鼻かみ

○鼻洗浄




があります。




乳幼児さんは、まだうまく鼻がかめないので、適宜自宅で鼻吸引をやってあげましょう。

時々耳鼻科で診てもらえると良いですが、毎日受診して吸引する必要はありません。




確かに耳鼻科の吸引器の方がしっかり吸引できますが、吸ってもすぐに溜まります。

また、吸引力が強力なので、頻繁にやると鼻の粘膜を損傷してしまい、そこに菌やウイルスが感染すると逆効果です。治りが遅くなったり、悪化したりしてしまいます。




さらに、子どもに無用な病院への恐怖を与えることになるかもしれません…えーんえーん




日々のケアは自宅で行い、医師の指示を踏まえて適宜受診するというのがベターではないでしょうか。









さてさて、耳鼻科を受診してきた冒頭の0歳児さん。












溜まっていた耳垢をごっそり取ってもらい、スッキリ顔での登園でした!笑い泣き笑い泣き




にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村