今年も(誰も待っていないであろう)読書報告の時期となりました。
今年は早々から産休に入った娘が入り浸っていたのと、後半はその娘からコウちゃんが産まれ、母子となってやはり我が家に入り浸っているのとで、あまりたくさん読むことはできませんでしたけれど、おもしろい本に出会えて、短いながらも良質な読書時間を得ることができました。
なんと、五つ星作品3つ! (タイトルにあるとおり勝手なランク付けですよ)
どれも全くジャンルの違う作品なので甲乙付けがたいですが、
1位はこの作品かな。
『われら闇より天を見る』 クリス・ウィタカー
あえて帯付きの画像引っ張ってきたんですけど、なんでこれ小さくならないんだ?
各界著名人が書かれているように、ほんま壮大かつ重厚な物語で、序盤からぐいぐい引き込まれました。
2位はこれ。
『カラハリが呼んでいる』 ディーリア・オーウェンズ/マーク・オーウェンズ
作者名でお気付きのかたも(もしかしたらごく少数)いるかもしれませんが、2020年に五つ星付けた『ザリガニの鳴くところ』を書いたひとの、これはノンフィクション作品です。
ご夫婦で7年間も野生動物の観察をしながら暮らしていたなんて知らなかった。
こういう壮絶な経験をしたからこそのリアリティと視点・思考でもって『ザリガニ――』は書かれたのだなぁと、納得しました。
パソコンの前に座ってるだけじゃ、ほんものの凄みは出せないぞって言われてるみたいな気がします。
そうして3位は
『アーモンド』 ソン・ウォンビョン
帯付きで載せるとどういう本であるのかが一目瞭然ですね。わたしがぐだぐだ感想書くよりも的確に伝わる気がする。
不思議な作品でした。最初、これは作者の実体験なのかなと思いましたが、作者は女性のようなのでノンフィクションというわけではないはずなのに、こんな難しい症例を取り上げたものでよくここまでリアリティを出せたもんだと、ひたすら感心しながら読みました。
テーマも内容も決して明るいものではないのに、読後感がすごくいい。
この作品に関しては好き嫌いの二極化がクッキリ現われそうですけれど、わたしは大好きでした。
と、上記3冊が五つ星で、続く四つ星作品も3作品。これは順位なしで。
『やさしい猫』 中島京子
外国人労働者の苦労、困難、理不尽な待遇、願い、などなど、シリアスな題材を取り上げられたものですが、読みやすくやわらかな文体で書かれていて、すんなり入り込んで共感することができました。
これも読後感がよかった。(わたしはモロ、終わりよければ――タイプのようです)
『消えた子供 トールオークスの秘密』 クリス・ウィカター
『われら闇より――』と同一作者の作品です。こっちもおもしろかった。
おもしろかったんだけど、結末がやりきれない。
『小さなことばたちの辞書』 ピップ・ウィリアムズ
『舟を編む』の海外版・昔バージョン、という感じの作品です。
しずかに、じんわりとおもしろい。
正直、前半は退屈でした。こんな調子で最後まで続くのか? と、半ば投げの姿勢に入っていましたけれど、後半から(地味に)グイグイきます。
最後は、読んでよかったなぁ、と思える作品でした。
以上が今年の四つ星以上作品となります。
結局年間通して32冊しか読めなかったのは残念。読みたい本がまだまだたくさんたくさんあります。
でもまあ、目の調子もイマイチのなか、これだけ読めたらヨシとしたもんかな。
目。
プレドニン開始から約1ヶ月が過ぎ、先日の受診で絶好調である旨伝えたのですけれど、肝心の複視に関しては効き目が現われていないということでプレドニン5ミリ→10ミリに。
正面向いた状態で右目に内転があるので複視であろうことが他者から目視できてしまうのです。だから「大丈夫になったよ~」なんてウソは通用しない。
けど、わたしの場合日中はそれほど大きくズレるわけではないし、動脈瘤起因の複視から通算すると3年以上この状態が続いているわけで、いい加減慣れてきます。
それでもこれが治ったら楽になるコトは間違いない。絶好調から超・絶好調になれるかも。
しかし10ミリまで上げたら減薬が大変だよなぁ。
ついでに血圧は下数値の下がりが悪いからとバルサルタン80ミリ→160ミリに。
これ、このクスリの上限値です。
80ミリで上の数値は基準値内に収まるようになってたのでわたし的にはもうじゅうぶんだったんだけど担当医が「下ももうちょっと下げときましょう」ってんで承諾。(下はまだ90切りません)
なかなか責めた治療をする先生ですわ。
ほんま、医師によって全く違いますね。
そうそう、娘の結婚式前週には、昨年度に引き続き地元文芸賞の選考会に出席してきました。
例のごとくエライ先生方に混ざって〝文筆業〟なんて怪しい肩書きでの参加です。
下読みは、言ってみれば落とすための読み込み作業であるのに対し、選考委員はてっぺんを決めるための読みが必要なわけで、これはなかなか責任の重い役割だなといまさらながら痛感。(もちろん下読みも責任持ってやらせてもらってました)
幸い今年は最優秀賞がすぐに決まったので選考会そのものは早く終わりました。
で、それから5日スパンくらいで新聞掲載用総評原稿と冊子掲載用選評原稿の締め切りがあり、おまけに個人的応募作品の締め切りも重なってきていたものだから正直テンパっちょりましたが、なんとか乗り切りました。自分を褒めてやりたいです。
なんだかんだで今年も無事に終えられそうでうれしい。
あとは年内になんとかひと山登りたい。これはお天気と相談だ。
来年もよく書いて、読んで、登れる一年にしたいと思います。
今年もこの好き勝手書いている拙いブログを読んでくださってどうもありがとうございました。
少々フライング気味ですが、みなさまどうぞ良いお年をお迎えください。