ここんとこ、自粛開けを理由に楽な登山ばかりしていたので、ひさしぶりにガシガシ登りたいわぁと、今回は寒風山から笹ヶ峰への縦走コースを行くことにしました。

そうして希望通りガシガシと登ることとなり、さらに両腕も使っての全身運動へと発展することとなり、めでたく鬼のような筋肉痛を得ることができました。

 

ヤマレコ↓

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2485970.html

 

早朝5時半に出発し、7時半には寒風山登山口の駐車場に到着。すでに半分以上クルマが停まっていて、それぞれに準備しているひとたちがいました。

でも、いつもと違っているのは、そこに派手派手しいステッカー(?)みたいなのいっぱい貼り付けたクルマが、ぶぉんぶおんと唸りながらスタンバイしていることです。

なんでも今日は『四国てっぺんラリー2020』とかいうのが開催されているようで、林道寒風大座礼線が朝の5時から夜の8時まで通行止めとなっているらしいから――――というのは事前に他のひとのヤマレコで告知してくれていたので知っていたのです――――今日は予定していた周回コース、笹ヶ峰から林道へ下山するのはできないなぁとピストン覚悟で来たのですが、せっかくなのでレースも見てみたいなぁとおもいつつ、ぶぉんぶぉんを横目に見ながら登山口へ。

 

若いカップル(死語か?)のあとにくっついて登り始めました。そこで、左耳にかゆみを感じましたが、特に気にせず、いきなりウエルカムなロープをよじ登ります。

ストック出してたんですけど、ここで観念して引っ込めて、わしわし登ります。それからつづら折りのけっこうな急坂をガシガシ行っているうちに先のカップルに道を譲られてしまいました。

これ、困るんだよなぁ。「お先にどうぞ」されたら、どんどん「お先に」行かないといけない気持ちになるので、焦ります。

けどしゃあなし先へ進む中高年夫婦。

このカップル、どっちかが熊よけの鈴を付けていたんですよね。だから近づいてきたらわかるんです。

「ヤバイよ、クマスズさん(勝手に命名)追いついてきたよ」

ってな具合で先を急ぎます。

 

なんとか桑瀬峠まで逃げ切り(!?)そこでちょっと休憩して、ソイジョイを半分こして行動食に。

わたしたち、実はこれまで行動食というのを意識して摂ったことがなかったんですよね。いつもお昼ごはんだけで、あとは水分摂取だけで動いてたの。

だけど今回は下手すると8時間以上の山行き時間になるので、みんなの言う「シャリバテ」を防ぐためにもなんか食べないと、と思ってちょっと食べてみました。

食べものって、エネルギーなんですね。なんか元気出た気がしました。(単純)

 

その後順調に寒風山山頂に到着し、ここでほんとにお昼ごはん。

愛媛から来ているというおっちゃんたちがいて、いっぱい話して下りていきました。

そうして入れ違うようにしてクマスズさんカップル到着。なんか、娘とかわらないくらいの若いひとたちで、音が聞こえなくなると「大丈夫かな、ちゃんと上がってきてるかな」って心配になるんですよね。無事登頂できてよかったです。(心配されているのはわたしらのほうだったりして)

彼らはそのまま下山するようで、わたしらは笹ヶ峰に向かいました。

 

地図にによると「快適な縦走路」とのこと。

ええ、快適でした。最初だけ。

 

笹ヶ峰のほうが標高が高いのに、やたらと下りが多くて、嫌な予感はしていましたが、そのぶん登り返さないといけなくて、体力持つかなという不安に追い打ちをかけるように連続ハシゴ攻撃が始まって、なんともずーっと気が抜けない。

それでもヨロヨロと進んでいから、後ろからトレラン組が。

あわてて道をよけました。

すごいよなぁ。この山道、走るんだもんなぁ。

 

しっかしアップダウンの繰り返すしんどい道です。帰りもまたこれを通らなきゃいけないとなると、ほんま無事下山できるんやろうかって、なんとも不安しかない。

笹ヶ峰登山口へ下りることができたらなぁ。知らなかったことにして下りてしまおうか。

もんもんしながら(モコじゃないですけど)、笹ヶ峰方面から来たひとたちに訊いてみると、なんと、

「下りられますよ」とのこと。「注意して歩いてくれたら大丈夫だって、今朝電話確認してみましたから」って。

すんばらしい。

 

帰りにまたこの道を上り下りしなくてもよくなったら、めっちゃ元気になりました。

ということで長かった縦走路を無事通過し、笹ヶ峰山頂へ。

激・強風。

写真だけ撮って、案内表示はなかったけど、たぶんこれだろうと、直登コースから下山。

みんなビストンしていったので、こっちに下りるのはわたしたちだけでした。貸し切り。

 

途中、笹原で雨が降り出したのでザックカバーと雨具を装着して、再びザクザクと下ります。ほんま、ひたすら下り。激・下り。

雨が強くなってくるのと同時くらいに樹林帯に入ることができました。よしよし。

しかしこの道、ひたすらまっすぐ下山なので迷うことはないのですけれど、ほぼ絶壁の急坂が連続していて、だけど丁寧に全てに補助ロープが張られていました。ちょっとしたフィールドアスレチックコース。

 

なんだか楽しくなってきて「おもしろいねぇ」なんて言いながら下りてるとズルッとなるので、

「集中!」

「はい、集中!」

と、部活のノリで声を掛け合って下りていくバカなふたり。

途中で休憩を挟みながら、約2時間かけて無事下山しました。

途中から、ぶぉんぶぉんが聞こえていたので、レースも楽しみにしながら林道を歩いていると、遠くからクルマの近づく音が。

慌てて斜面側に寄り、並んで後ろ向きに立ちます。(なんでも砂利が飛んでくるらしい)

しかしやってきたのは普通のワゴン車で、わたしらの横に停まり、「あ、競技終わりましたので」と一言。

あ、そうなんだ。(ガッカリ)

 

けどまあ、おかげで危険なく林道を歩くことができました。

歩行距離10.4キロ。山行き時間(休憩込みで)約8時間。

山登ったよー! という感じに満ちた山行きでした。

 

あ、そうそう。登り始めに感じた左耳のかゆみ。

帰宅してから猛烈にかゆくなり、鏡で見てみると、左耳が具を詰めすぎた餃子みたいになってました。

犯人はブヨ、かな。たぶん。

 

寒風山登山口。先に登るクマスズさんたち。

 

 

最初のウエルカムロープ。笹ヶ峰下山道のロープから比べたらかわいいもんです。

 

分岐路の桑瀬峠。ちょっとした広場になっているので休憩にぴったり。

 

ソイジョイ半分こで休む夫。

 

連続ハシゴのなかのひとつ。

スリーナインならぬ、ファイブナイン発見。

 

このあたりから曇ってきて、風も強くなってきました。

 

ガスってきた。

展望は悪くなるけど、わたしはこういう天気のほうが好きです。

 

笹ヶ峰への縦走路の、最初だけの快適ゾーン。

 

みんなが写真に撮ってた「止」の標示。この岩は右に巻きます。

 

山頂到着。

 

う、黒くなってて見えない。

 

お天気下り坂のためか、山頂は貸し切りでした。

 

そうしてここに下りてきました。写真撮ってる余裕がなかったので、途中経過はありません。

 

すぐそばに標示されていた通行止めの案内。

8時までって書いてるのに、早く終わったんですね。

こっちの林道はヘリポートまでは舗装されてますが、そこからはずっと未舗装のダートな道となっています。それをぶぉんぶぉん走るクルマ、見たかったなぁ。

また来年もこの時期に合わせてここに登ろうかと思案中です。

次はブヨに気をつけよう。耳が元通りのかたちに戻るのに一週間かかりました。