トヨタの社内で実際にリーダー達が口にした「生の」言葉を集めているだけに、重みを感る本です。

トヨタマンたちの仕事の仕方や、考え方を「口ぐせ」という形で簡単にまとめたものです。

文字も大きいし、文字量も少ないので、あっという間に読めてしまいました。

『「付加価値を生む現場がいちばん大切」。だからトップ自らが現場をこまめに見て歩く。』

 現場は毎日変化させないといけない

ムダをなくすためにカイゼンをやる、現場はどんどん変わる。

作業者が楽になるためにカイゼンする、現場はどんどん変わる。

整理・整頓のためにも、現場はどんどん変わる。

在庫を減らすためにも、現場はどんどん変わる

カイゼンにはゴールがない。

理想系を追い求め続けていく活動だ。

そうである限り、現場は毎日変わり続けていくのである。

昨日よりもよい現場を作るために、リーダーは日々努力しなさい。現場を毎日、変化させなさい。』

六割いいとおもったらやれ。」

失敗を恐れて、なかなか行動に移せないときは「六割いいと思ったらやれ」と口に出してみる。


「ヒヤッとしたこと、ハッとしたことはすぐに報告しなさい」

トラブルの芽を、小さいうちにどんどん摘んでいく。

すぐに手に入るもので、すぐに対処する。


「真因を探せ」
問題が起きる。「要因」をあげる、「真因」はどれかを探す。
問題解決方法『4M』
MAN(人)
MACHINE(機械)
MATERIAL(材料)
METHOD(方法)


この中で、一番簡単なのはMAN(人)に注目してみること。

不良品の発生を再現することで、真因を探す。

考えられる要因をもとにして、不良品をもう一回、同じように作ってみるのです。


それで不良品の発生を再現できたら、それが真因だとわかります。

『なぜ、その問題が起きているのか。いくつかの「要因」をあげ、そこから「真因」を見つける』


「もっといい方法を見つけてから…」よりも「思いついたらまずはやってみる」のほうが道は開ける。

一週間、ものが動かんかったら捨てろ。

「使うものと使ってないものを分ける」

動かないものは捨てる、どんどん捨てる。

「事前の一策、事後の百策」
早めに手を打てば「一策」でOK。事が起きてからは「百策」が必要。

早め早めに手を打てば、問題が大きくならないですみます。

事が起きてからやると対処すべきことは多くなりますが、事が起きる前にやれば、一策ですむということです。

人は想定外の動きをすることがある。だから「事前の一策」が必要。

「過去の失敗経験」を生かせ。

かつてどんな失敗をしたか、そこから何を学んだか。

失敗を横展させる。

『早めに手を打てば、やることが少なくてすむ。後手に回ると、やるべきことが多くなる。』


個人的に心に残った箇所は、アメリカに進出した時、自分の持ち場以外には手を出さないアメリカ人に「トヨタ式」を根付かせる例として「一・二塁間に飛んだゴロは誰が取るのか」とアメリカ人労働者に話し、説得したところです。

アメリカ人にトヨタ式を理解させ、理解したアメリカ人だけが最終的に残った。

普通の会社であれば労働者に妥協しかねないところですが、
「あなたは誰から給料をもらうの?」という言葉は「お客さま視点」の根本が、この本を読んで理解出来たように思います。


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トヨタの口ぐせ