最新刊も、面白く...そして闇が深かったです。

今までの話

この作品のアレコレについては、こちらに書いてます。

ミュージカルも無事に帝劇が完了し、地方へ。
そして、TV新シリーズとアニメ劇場版も作成が発表されています。
充実しまくりですね。

11巻

以下ネタバレありですのでご注意を。

あらすじ

『精神科医』ロイドが同僚に色々絡まれるお話と、ユーリのシスコン暴走なお話。
そして、イーデン校のアーニャたちの学年が課外授業に向かう途中、バスジャックに襲われる長編で構成されています。
メインのバスジャックでは、アーニャの大活躍?と、クラスメイト達の勇気?で犯人を翻弄していく感じがこの作品だなあ、なテンポで、一応話としては完結しいました。時間から新しい話ですね。

子供たち頑張る

アーニャが心を読んで、ベッキーが作戦を整え、ダミアンのサポートで外部にSOSを知らせるところは、やり方は子供だなあ、と思いながらも、見事な連携プレーでおとな顔負けのものでした。
また、アーニャの相変わらず考えているようで考えていない(ロイド達が言っていたことでかっこよかったと思って覚えていた)事で犯人たちが説得させられたり...。小さいながらも頑張っていました。

大人も頑張る

SOSを出した時、ベッキーの学生IDも一緒に知らせたため、ベッキーの有能な乳母たちが子供たちを助けるべく暗躍します。ヘンダーソン先生とも旧知らしく...一体どういう関係だったんでしょう(でもきっと...甘い関係‥‥ではないでしょうが)

犯人の思い

犯人は政治思想の違いから、政府への抗議活動をしていた娘を、政府の強硬手段により殺害されてしまっていました。今回のこのテロ行為はこの恨みによるもの。
アーニャたちのいる国は、秘密警察も暗躍し、仮想敵となる西(ロイドが所属している国)へのプライドや威厳の為には「少々の犠牲もやむを得ない」といった、恐ろしい国でもあります。
既刊でもそのような話で、時々ぞっとすることもあったのですが、そういった恐怖政治がおこなわれていて本当にいいのか。
ただ、主犯はアーニャたちの言動で娘の事を思い出し、本当に大切な事を思い出したのが、救いですね。

ダミアン母

今回の事件、いつもと違っていたのは、解決にロイドやヨルが活躍していません。ロイドは別件で潜入捜査していたし、ヨルも学校側が事件を伏せていたため、ママ友に連絡入れるまで気づかなったからです。
ただ、事件を知った二人は、ロイドは姿を見せませんでしたが、バスの傍まできていましたし、ヨルも知った瞬間駆けつけました。無事に救出されたアーニャを抱きしめるのはさすが母親だなあと。
そして、ダミアン母もダミアンの無事を確認するために駆けつけて来たのですが…。
いや、見た感じは心配していた、無事を見てほっとしていたのですが…アーニャが思わず見てしまった潜在意識というか心の声が恐ろしい程闇が深く、今後の展開がこわくなる感じでした。

今後どうなる?

ダミアン母の話も、既刊からちょっと微妙な...。作戦B「オトモダチ」作戦がどうとか、ほのぼのできるのはいつまでなのか...。
そして、今回は特にエピソードになかったですが、夜の真のボスが、ロイドについて気にかけ始め...ていくのは、一体どっちに転ぶか...。国の視線から見たら、完全に敵ではありますが、世の中の平和を脅かす、腐敗した政治家たちの排除といった意味では仲間のような感じですからね。。。
ロイド達西側の組織メンバーはこの辺りまだ気づいていなさげだし...。
一番の見どころであるデズモンドとの接触も、ファーストコンタクトはとりあえず成功しましたが、底知れぬ人物ゆえに、今後どうなるのか…。
作者はもともとシリアスにこういった闇を描く方らしいので、今後、どこまでほのぼのファミリーコメディというオブラートに包んでいけるか...が話の展開のキーになっていきそうです。
ずっとほのぼの見ていきたいですけどね、それだと話が進まない問題...。