今回は、違う視点から書いてみます。
2次論述試験対策は、時間を書ければ受かる試験ではないです。
逆に、時間に比例するのが1次試験で、基本的に暗記し知識が増えれば、学習に比例してそのまま点数が加算される傾向にあります。科目ごとの絶対評価となっています。
ところが、2次論述試験は、相対評価で上位19%弱に食い込んでいく必要があります。しかも、「1次試験は1回で突破したものの2次論述試験は落ちた」というベテラン受験者も数多くいます。
そういう中で戦わないといけないので厳しい戦いが想像されます。ところが必ずしもそうでもないのが不思議なところです。
自身は、今年は子育てで勉強時間としては、とてもじゃないですが、そのようなベテラン受験者に比べて多く勉強したとはいえません。
ベテラン受験者は、自身より何倍も勉強されているでしょう。
知り合いに今回、1次、2次試験をストレートで合格された方がいます。話を伺うと勉強量としては、おそらくそこまでされていません。(同じく子育てで忙しいですし。)
その代わり、何を考えてやったかというと、効率性を考えながら、一時的に集中力を高めて、やるべきことを意識して徹底したことです。
私も合格するとはまったく思っていなくて、年末年始は、子どもと遊んでいました。「来年はどこの受験校に通おうかな」ぐらいの気持ちでした。
(社労士は過去に何回も受験しているので、「診断士も簡単に受かる試験じゃないしね。」ぐらいの気持ちでした。)
振り返ると、2次論述試験直前の1か月(10月)はテンション落ち気味でしたが、8月初旬に実施された1次試験の終了後、本当に受かる気持ちで必死に勉強しました。
駒切れの時間も無駄にせず、どういう方向性で読んでいったらよいかトライ&エラーで、色々なやり方をまねしながら進めていました。
(尚、その結果、口述試験のあとにレベルが上がっていることを自覚したのは以前のブログに記載したとおりです。)
何が言いたいかというと、成果を出すには時間ではなくて中身です。どういう方向性で書いたら合格するか、その思考を身に付けると、受かる確率が上がります。
(繰り返しますが、勉強量もある程度は必要ですが、その量がそのまま比例するわけではないです。)
評論家ではなくて、作問者が欲しい答え(要求しているであろう答え)に近づければ合格する試験です。
ただ、受験者の出来栄えを考えて、相対的に調整している試験と言われているので、出来栄えと、実際の得点に乖離が生じ、試験での実感とは異なっています。
今でこそ、たぶん、この方向性で書けば合格するんだなとか、この方向性が書ければ点数が入るんだなって、自身の印象や体験に基づき、なんとなくわかりますが、当時は必死でどこまで学習すれば受かるのかという山の高ささえ正直分かりません。
今回、祝賀会を急遽開いてくれた受験仲間にも、一緒に受かって欲しくて僭越ながらコツ(こうすると点数が取れるのではないかという仮説)を伝えました。
ただ、そのコツに近づくには、2次論述試験は特にその人の思考回路やパターンに影響してしまうので難しいです。
あとは、どうすれば自分の中で納得ができて、かつ、点数が入りそうな解答がかけるか、そこに近づけていく訓練を80分内でトライ&エラーをしながら最後までする作業が必要になります。
自分の解き方やパターンにこだわりすぎる人は厳しいです。とりあえず、色々な人のやり方をマネしてみて、良いところは取り入れる方法が良いです。
2次論述試験は、「これだけやれば完璧だ。」は決してありません。過去問がそのまま出題されるのでなく、過去問の思考をベースに、アレンジされて、現場対応で初めてみるような内容も追加されて対応する必要があるからです。
ある意味、適当さが必要です。
型にはめ込みすぎ(思い込みすぎる)と失敗します。冷静に対応する姿勢が必要です。
R5 事例2ならば、サブスクリプションが初めて出題されました。
あの時は、過去問では見たことないけど、なんとなく、そっちの方向性が正しいのかなとおもって、素直に乗ることにしました。「サブスクリプションを導入し、どうしてどうなる」ような内容を書きました。
それができれば受かる試験です。
ただ、それが浮かばなくても、今回突破した別の友人に聞くと、事例2は60点は取れています。
2次論述試験は、簡単ではないけど、必死さを持って、『方向性だけ間違えなければ十分突破できる試験』だと強くお伝えします。
過去のブログにも書きました。予備校の模試や、答練も毎回、各事例で40点程度しか取れず、とても合格は無理だと思っていましたが、今回、受かりました。
ところが、模試や答練で高得点を取っていても本番、落ちる人もいます。
学歴や実務経験もあんまり関係ない試験です。
頭がめちゃくちゃ良い人や、実務に精通している方も落ちています。
ここからは仮説ですが、模試や答練はあまり参考にならないとも言えます。
作問した講師の癖や色が多くついて偏っているからです。
ちなみに、合格再現答案で、今回ほぼ合格と言われている方が落ちています。
つまり、予備校の合格確率判定も結構適当、、。なんだかって感じです。
判定は聞き流すぐらいの気持ちが大切です。
ただし、限られた時間で、作問者の出題要求に忠実対応できたのか、与件に向き合って最後の最後までねばって真摯に対応できたのか、そこは求められる試験ということは言えます。
ちなみにコツは、過去の記述をみてください。
いっぱいヒントを書いています。
少しでも参考になれば幸いです。