ルビーへ
若い時は細いけど、私は
あなたに会ったのは2015年の春でした。
北九州市から福津市に引っ越したこの年、
私が初めてあなたのいるお庭に行くと、
白くて毛の長い、ボーっとした犬が
少しシッポを振りながら出迎えてくれました。
それからしばらくして、
飼い主さん家族が
ハワイ旅行に行った時、
まだあまり仲良くなかったあなたと私。
私は、毎日餌をやりに行ったけど、
あなたはとってもとっても不安そうで、
「もう少しで帰ってくるからね」って言って、
帰りを待ったね。
帰って来た時は大喜びだったね。
それから、しばらくした同じ年の6月の日
あなたは倒れました。
それから、
私はあなたに、
鶏肉や、お魚や、キャベツや、トマト
をお粥にして
料理を作って持って行きました。
美味しそうに食べてくれたね。
ブラッシングも毎日して、
暑いから、毛も短く散髪したら
気づいたら、茶色い犬になってた。
奇跡的に回復した
あなたは、
だんだん元のように歩けるようになった。
そこからあなたと私のお散歩が始まった。
初めて二人で
散歩に行った時、
あなたはスーパーダッシュで
「私の散歩の道はこっちよ」
っというように連れて行ってくれたね。
でも
日頃の運動不足で
あなたは途中でゼーゼー（笑）
それでも、
毎日散歩を続けるうちに、
最初は行けなかった遠くまで、
行けるようになった。
最初は他の犬に吠えて、向かって行って
大変だったよ。
体重25キロもあるからね。
それでも一回、
他の犬に吠えた時に、
投げ飛ばすくらい怒ったら、
それからは吠えなくなったね。
えらかったね。
最初は待てなかった
信号も
他の人が待ってたら、
一緒に待てるようになったね。
飼い主さんが一緒に
散歩に着いて来てくれた時は
いつもよりはりきって、シッポもピーンと立てて
遠くに行ったね。
散歩から帰って来た時は、
オヤツを貰えると思い込んでいて、
家の直前から
ダッシュ！！
ご飯の器に顔を突っ込んで、
オヤツがないと、
「ないよっ！」て顔で
こちらを振り返ってたよね（笑）
最初は忘れてた、
あなたが、生まれたお母さん犬の家の、
おじちゃん、おばちゃんも思い出して、
可愛がってもらったね。
お友達のラッキーのお家も
気にして
良く覗きに行ったね。
ルビーはラッキーより、
ラッキーの飼い主のおばちゃんの
ポッケの中のオヤツが目当てだったけどね（笑）
最初は
会社の制服で、あなたの散歩をしてたから、
私は、
「犬の散歩の会社の人」と間違われて
何回も説明するのが大変だったよ。
あなたの散歩をしてたら
近所の人、みんなが、
「あら、ルビーちゃん」「ルビーちゃん」
と話しかけてくれたね。
ルビーのこと、みんな知ってたよ！
人気者だったね！
ある日散歩してたら
あなたが、
暗がりをジーっとみていて、
どうしたのかな？って
思ったら、
黒いスーツを着た、
太ったおじさんが出てきたよ。
あっ、ルビー、この人のこと、
「もしかして飼い主さんかな？」と思ったんだろうな。
でもその人、かなり太ってて、、、
面白かった（笑）
今年の夏は
猛暑だったから、
あなたを室内に入れるために、
オヤツで騙して、
お風呂の中に連れて入ったね。
お風呂のドアを閉めると
「あっ！しまった！」
みたいな顔をしてたね。
まんまと騙されたあなたは
大人しくシャンプーされて、
お風呂のドアを開けると
嬉しそうに飛び出して、
廊下を全力疾走してたね。
冷房の効いた部屋で、
お昼寝してるあなたは可愛かったよ。
私が料理を作ってたら、
台所の入り口に座って、
私の手元をずっと目で追ってたね。
最近は
いつも、
私と飼い主さんが
別々の方向から同時に帰って来たら、
どっちに行こうか
一瞬迷って、
私の方に来てくれてたね。
ありがとう、嬉しかった。
飼い主さんが、
一人で帰って来た時には
飼い主さんの後ろをのぞいて、
私がいないか、探してくれてたんだって？
ありがとう。
でも甘えるのは
飼い主さんで、
一度、飼い主さんとルビーが
お腹をこそばして、いちゃついてるところに、
私が、ガラガラとドアを開けたら、
あなたは
なにもなかったかのように
飼い主さんから離れたね。
見られて恥ずかしかったのかな？
邪魔してごめんね。
土曜日まで一緒に散歩してたのにね。
ギリギリまで頑張って、
私と散歩に行ってくれたんだね。
日曜日、
なんか元気がないと思って病院に行ったけど、ルビーがすごくいい子にしてたから
ちょっと太ってますけど、心配なさそうって
言われたね。
(フワフワしてるから
太って見えるだけなのに
失礼よね！)
月曜日、かかりつけの病院に行って、
注射を打ったけど、
どんどん悪くなって。
ご飯も食べれなくなったから
注射器でリンゴジュースを薄めてあげたら
美味しそうに飲んでくれたね。
火曜日、意識がなくなって、
また病院に行ったけど、
ステロイドも、点滴もきかなかったね。
苦しかったね。
ずっと苦しかったのに、
気づいてあげられなくてごめんね。
もっと早く会って
もっといっぱい
散歩に行ってあげられなくてごめんね。
苦しんでるのに、
何もしてあげられなくてごめんね。
ルビー、
あなたには感謝の気持ちでいっぱいです。
私の実家には前にコッキーという犬がいて、
私はコッキーの面倒をあまり
見てあげなかったから、
最初にあなたに会った時、
あなたのことを幸せにしようと思いました。
でもあなたがいなくなると、
私があなたにどんなに
幸せにしてもらっているか分かります。
あなたのお庭に行ったら、
満面の笑顔で迎えてくれて、
散歩の準備運動をして、
アピールしてくれてありがとう。
散歩に連れて行ってくれてありがとう。
あなたの好きな紫陽花を
また今年も一緒に見れると思ってたよ。
ドアを開けると、
気配を察して、いつも玄関の前で待っていて、
送ってくれてありがとう。
ご飯を美味しそうに食べてくれてありがとう。
沢山の思い出をありがとう。
14年と11ヶ月の人生、お疲れ様でした。
フワフワして太って見える今のあなたが好き
昨日、意識がなくて苦しんでいる
あなたの左手を触って、
約束したよ。
また、絶対一緒に散歩に行こうって。
その時よくわからないけど、
左肩になにか感じた。
ルビー、ありがとう。
またいつか、一緒に散歩に行こう！
私はあなたのことが大好きです。
また会えると信じてる。