2012年9月24日初版

11巻まで出ている 『されど罪人は竜と踊る』 の外伝です。「0.5」という数字が示すとおり、本編よりも過去、ガユスがジオルグ事務所に属していた頃の「黄金の時代」を綴った短・中編集になります。

導入と結末としての短編2本と、ジオルグ事務所での日々の短・中編7本構成で、総ページは661ページ。 『されど罪人は竜と踊る』 は他のライトノベル作品と比べると1冊が厚い方ですが、この「0.5」がシリーズ最厚のようです。

本編で名前だけは再三出てくるジオルグ事務所の面々の、活躍の日々を7本の中編で楽しむことができます。本編では捻くれまくっているガユスが(比較的)真っ直ぐなのが新鮮でした。このクエロを恋人にするガユスはすごいなと思ったり、ラノベのお約束なのか猫耳メイドまでやるか(しかもオチ付き)と笑ったり。所長のジオルグは普段は頼りなさげな言動をするもそれは演技で、本性を隠しているのは予想通り。ストラトスは・・・自殺志願キャラとは斬新な。

戦闘シーンは相変わらず壮絶で血みどろでグロいし、万人にお勧めできるという作品ではありません。まぁ、いきなり外伝から入る人も少ないと思いますが。もちろん、本編を読んでいる人には存分に楽しめる外伝です。

されど罪人は竜と踊る 0.5 (ガガガ文庫)/浅井 ラボ
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