天使たちの課外活動2 - ライジャの靴下 (C・NOVELSファンタジア)

久しぶりの茅田砂胡を早速読了。金銀黒天使たちの課外活動をニヤニヤしながら読むのが楽しい。ストーリーは、1巻登場のライジャの依頼で、靴下をくれた人を探していく。その過程で、ある事件に関係していることが分かって…という感じ。

途中、このままサマルトリアの王子様探しに終始するのかと危惧したが、さすがにそれは杞憂だった。別の想像もしていたんだけど、さすがにベタな感じだったので、それは外れてよかった。

このシリーズ、リィ、シェラ、ルウが出ている時点で、いつもの面々が出てくるだろうと思っていたけど、出ましたね。ヴァンツァー、レティシア、それにビアンカ。ビアンカは最初ぽっと出のモブキャラかと思っていたが、途中で「ファロットの休日」で出てきた"あの娘"だと気が付いた。そうか友人として付き合いが続いていたのか。レティは相変わらずですね。

ところで、このシリーズは予習必須の一見さんお断り的なところがあります。もちろん、『天使たちの課外活動』から読み始めてもいいんですが、主要登場人物たちについての知識がないと、面白さが半減です。何せ十分に作りこまれたキャラクターばかりですし、色々とんでもない連中なので。かく言う私も、別シリーズで途中参戦して、面白さが全然分からず放棄したけど、それ以前のシリーズを読んで、その後、改めて読んだらとても面白かった。

そういうわけで、本シリーズを十分に楽しみたい方は、以下のシリーズをお読みになるとよろしいかと。

『デルフィニア戦記』(C★NOVELS 全18巻。文庫版 全18巻。これに外伝が何冊か)
『スカーレット・ウィザード』(全5巻 + 外伝1巻)
『暁の天使たち』(全6巻 + 外伝2巻)
『クラッシュ・ブレイズ』(全16巻)

…本編だけで45冊(笑)

これを、出来れば上の順番で読むとよろしいかと。この順番で読むなら私としては大いにお勧めのシリーズです。逆に、途中参加はあまりお勧めはしません。昔の私のようになる可能性があるので。私の場合は、いきなり『クラッシュ・ブレイズ』シリーズの第1巻に手を出したんですよね。さんざん書き込まれたキャラクターたちが、それを前提に動き回るんだから、そりゃ知らなきゃ面白くないんですよ。そういう意味で「一見さんお断り的」と思うわけです。まぁ、どんなシリーズ物だって同じですが、この人の場合、シリーズ名を変えて、実は連作、という状態なので。書店で初めて見たら、わからんよ。

ちなみに、私は、一部の外伝は読んでいないけど、大体読みました。あ、これを書いていて、出ているのを知らなかった外伝を見つけました。早速手配しなければ。

長くなりましたが、茅田砂胡のシリーズを読んでいる方には、金銀黒天使レベルでのほのぼのとした世界でニヤニヤ楽しめる内容です。従来の派手さはありませんが、彼らの世界にひたる楽しさがあります。

で、次は怪獣夫婦が登場とのことで、今から楽しみです。