MBAによるキャリアチェンジへの挑戦 -7ページ目

論点思考(内田和成著)

内田和成氏の「仮説思考」の続編である「論点思考」を読みました。


論点とは「解くべき問題」のことで、その解くべき問題を定義するプロセスを「論点思考」と呼んでいます。


論点はグロービスの「クリティカルシンキング」で習う「イシュー」のことで、この本ではどのように適切なイシューを設定するかについて書かれていると思います。


筋の良い論点と悪い論点の見分け方のポイントが次のように整理されています。
① 解決できるか、できないか。
② 解決できるとして実行可能(容易)か。
③ 解決したらどれだけの効果があるか。


内田氏は、BCGのシニアコンサルタントも同様に、イシュー・ツリー、MECE、ロジック・ツリーに沿って作業していくことはなく、独自の方法で論点を構造化する方法をとっていると書いています。マッキンゼーの元コンサルタントが書いている本はいずれも上記のテクニックを使うことが書かれているので、BCGとマッキンゼーでは仮説やイシューの構造化の方法が異なるのかもしれません。


私は、内田氏の「仮説思考」と「論点思考」では仮説や論点(イシュー)の構造化の重要性をさほど説いていないので、読者は勘違いをして当てずっぽうや思い込みで「私の仮説は・・・」や「私の論点は・・・」と進めていくのではないかという危惧をもっています。仮説や論点(イシュー)の構造化をしっかり行うスキルや基礎能力がある方にはこれらの本はオススメできます。しかし、それ以外の方には勘違いをする恐れがありますし、抜け漏れのある議論をしてしまうと思うので、あまりオススメできません。イシュー・ツリー、MECE、ロジック・ツリーの基本をしっかりと習得した上で、内田氏のこれらの本を読むべきではないかと思います。


論点思考/内田 和成

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仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法/内田 和成

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微妙な面接でした

昨日、某会社との最終面接のために神戸まで行ってきました。


久々の関西でした。前職では関西方面へ1年に10回以上行っていたので、懐かしく思いました。


約2時間くらい面接を行いましたが、2つの理由でかなり微妙でした。


1つ目の理由としては、自分が応募した職種について面接直前になっていろいろ勉強をしていると、そもそも自分はこの仕事で顧客のために最大限の価値を提供できるのか、また、商品の勉強に興味を持てるのかについて????が出てきたことです。


2つ目の理由としては、人事の方が私が持っている能力と応募職種とはマッチングをしないのではないかと疑い始めたからです。人事の方から、私を採用することでお互い不幸になるのは良くないと言われてしまいました。私の場合は応募職種で3年間くらい働き、極めて高い“アウトカム”を出した場合のみマネジメント職に移動するという条件でしたが、人事の方は応募職種は特殊な業務であるため、MBAホルダーとして私が3年間も働き続けることは難しいと思ったのでしょう。


この会社は将来のマネジメントを担うMBA学生を積極的に採用していますが、基本的にはサマーインターンシップ(6月~8月)で高い評価を出した学生にオファーをするということのようです。そのため、一橋ICSのように1年目のクラスが7月末まである場合、このようなMBAを積極的に採用してくれる会社のサマーインターンシップを応募できませんので、最初からMBAホルダーであってもマネジメント候補として採用されません。米国のビジネススクールの日本人学生はサマーインターンからのオファーの観点から考えると、国内MBAの学生よりも就職の条件は有利だと思います。


今回の結果は、自分と会社の応募職種が完全にマッチングしていなかったので、最終面接まで進んでしまいましたが、会社にとっても自分にとっても不採用ということが良い選択だと思います。


ボストンキャリアフォーラムから続いてきた就職活動ですが、もう一度、立て直しをしていきたいと思います。


ところで、移動のことについて書きたいと思います。往路はフライトの時間が合わなかったので、約2時間50分もかかって新幹線で東京から神戸に移動しました。復路は神戸空港から羽田まで飛行機で移動しました。交通費は、会社負担です。


東京⇔神戸の移動は飛行機が楽ですね。


理由としては、以下の通り。
・三宮の駅前から20分で神戸空港に到着。
・神戸空港は空いているため、手荷物チェックで待つ必要はなし。
・フライト時間はたったの1時間15分。更に、夜の新幹線のようにオジサンたちがビールを飲んでいるということはないので、リラックスできる。
・フライトチケットは事前に予約すると新幹線代より安い。


今度から、大阪や神戸への移動は、合計金額でフライトの方が新幹線を使った場合より安い場合は、飛行機を利用したいと思いました。


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BCGの”営業TQM”と「思考する営業 BCG流営業戦略 (杉田浩章著)」

ボストンコンサルティング(BCG)の「営業TQM」を学びたいと思い、ビジネスブレイクスル―(BBT)で放送された「営業TQM 現場革新手法の確立」(全3回) を視聴し、「思考する営業 BCG流営業戦略」を読みました。講師および著者は、いずれもBCGのシニア・パートナー&マネージング・ディレクターである杉田浩章氏です。


TQMはTotal Quality Managementの略で直訳すると「総合品質管理」です。営業TQMは、日本企業の製造現場で開発されたTQMの手法を営業現場に持ち込み、飛躍的に営業の生産性を上げていく手法です。


営業TQMのキーワードとなるのが、「科学の目」、「提供価値の再設計」、「営業組織としての『型』」、「思考する営業」です。


BBTの「営業TQM 現場革新手法の確立」では、著書の中に書かれているユニ・チャームペットケア株式会社と再春館製薬所が実際にどのように営業TQMを活用して営業の生産性を成功したのかをトップのコメントや現場の映像をもとに表現されていて、とても興味深かったです。


また、一般的に属人芸の世界であるとされ、ブラックボックス化される営業の世界にどのように「科学のメス」を入れるのか、また、営業の生産性を向上させるためにどのような行動KPI(Key Performance Indicator)を設定して習慣化させるのかについては、マネジメントの観点からとても学ぶことが多かったです。


なぜ営業は変えられないのか、また、改革を後戻りにさせないためのノウハウやリーダーシップの記述を読むと、営業の世界は複雑で、営業の改革を成し遂げたときのインパクトは計り知れないと思いました。


営業TQMの話は、昨年、菅野教授の「Execution Management」 のクラスでBCGのコンサルタントが某通信会社の法人営業の改革をされた講演をしたときに初めて聞きました。しかし、その際は内容をあまり理解できませんでした。


今回、杉田浩章氏のBBTのテレビ映像と本を読むことによって営業TQMおよび営業改革の重要性を十分に理解することができました。


思考する営業―BCG流営業戦略/杉田 浩章

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男子アイスホッケー決勝は凄い試合で、最後に決めたのは若きスーパースターのクロスビー

冬季オリンピックの最終競技は、毎回、男子アイスホッケー決勝です。試合終了後に閉会式が行われます。


地元カナダが一番獲りたかった金メダルは男子アイスホッケー。アナウンサーが言っていましたが、カナダ中の全テレビ局がアイスホッケーのオリンピック代表選手の発表会見を生放送したというくらいの盛り上がりです。


私は、カナダの試合は予選からNHK BSで全放送を見ていました。カナダは予選で米国に負けてしまいましたが、準々決勝出場のためのプレーオフ、準々決勝、準決勝でドイツ、ロシア、スロバキアを破って無事に決勝進出。


そして、バンクーバーオリンピックの男子決勝は、地元カナダ対米国。


両チームとも、全選手がNHLの選手から構成されるというドリームチーム。


試合は凄い熱戦で、NHKのアナウンサーが絶叫している状態。特に米国のゴールキーパー Millerの神業と思えるスーパーセーブの連発は聴衆を唸らせるものがありました。


最終ピリオドの残り2分までカナダが2対1でリード。地元カナダが金メダルを獲ると誰もが信じていたところで、米国はゴールキーパーを下げて攻撃の選手を突入するという賭けに出ます(ゴールの前は無人の状態)。そして、何と残り25秒で米国は1点を追加して延長戦になってしまいました。


延長戦は先に得点を入れた方が勝ちというルール。大接戦の中、カナダの22歳の若きスーパースタークロスビーが残り12分のところで、Millerからゴールを奪い決めてくれました。クロスビーはさすが、一番大事なところで決めるスーパースター。イチローがWBC決勝で最後に決めたのと同じことですね。


クロスビーはNHL ピッツバーク・ペンギンズの選手です。NHL史上最年少の19歳でキャプテンに就任するなど若きスーパースターとして注目されている選手です。ウェイン・グレツキーが「The Great One(偉大なる男)」と呼ばれていたのにちなみ、「The Next One(次なる男)」のニックネームで呼ばれているようです。クロスビーの動きを見ていると、確かに他の選手より抜き出ています。


昨年12月にトロントでNHLの試合チケットをダフ屋から買った時に、モントリオール戦の他に、ピッツバーク戦も購入するのが難しいと言われた理由がやっと分かりました。カナダ人はピッツバークに所属するクロスビーの試合を見たいのです。


アイスホッケーはカナダや米国以外にも、例えば、ロシアのオべスチンやマルキンなどNHLで活躍している選手のスーパープレイをたくさん見ることができ、とても面白かった。NHKでは残念ながら、BSでしか放送していなかったので、出来れば地上波で放送して多くの日本人に見てもらいたかった。


ところで、アイスホッケー以外に個人的に注目してずっと見ていたのはカーリング。理に適った戦術通りにストーンをいかに置くことができるかを見ているのが面白い。私も、カーリングをしたことがあるので、素人がストーンを的確に置くのがどれだけ難しいのを知っています。NHKの解説の方が詳しく戦術を教えてくれるので、カーリングについて大分詳しくなりました。カーリングの真の面白さは、ダイジェストではなく、最初から最後まで見ないと分からないと思います。


女子カーリングの日本対ロシアを深夜から早朝にかけて見ていましたが、日本が6対0で負けていたところを延長の末、大逆転して勝負したときは感動。日本のカーリング史上に残る試合ですね。


男子カーリングはNHK BSで決勝だけ放送されていましたが、女子とは違った力強い戦い方をしていて面白かったです。


冬季オリンピックも日本人を応援するだけではなく、地上波では放送されていないスーパースターの活躍や競技の内容を楽しむというのも、醍醐味の一つではないでしょうか?


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「問題解決プロフェッショナル 思考と技術」と「病院経営を科学する! 実践編」

私は元マッキンゼーのパートナーで、大前研一氏の弟子であった斎藤顕一さんの「問題解決必須スキルコース(旧本質的問題発見コース)」 でマッキンゼーの問題解決法(プロブレム・ソルビング・アプローチ)を習ったところ、仕事の質が大幅に向上しました。とても衝撃的でした。ロジカルに考えることだけではなく、マッキンゼー流のチャートの書き方までしっかりと教えてくれました。この講座がいいところは演習問題が多くて、自分が手を動かして作った回答と斎藤さんの模範解答を比べることで学びが深まるところです。以前の職場でこの講座で習ったチャートの書き方を派遣さんに教えたら、派遣さんも感動してチャートの質が一気に向上しました。36万円の受講料の価値は確実にありました。


斎藤顕一さんの講座を受講して以来、プロブレム・ソルビング・アプローチのスキルを磨きたいと思い、グロービスで元マッキンゼーのコンサルタントから「クリティカルシンキング」や「ビジネス・プレゼンテーション」のクラスを受講したりしました。


今日、ふと本棚を整理していると、元マッキンゼーのコンサルタントであった齋藤嘉則氏が書いた「問題解決プロフェッショナル 思考と技術」が目につきました。ICSのOBから薦められていたが、途中までしか読んでいなかったことを思い出し、先ほどやっと全部読み終えました。


問題解決プロフェッショナル「思考と技術」/齋藤 嘉則

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「著者あとがき」に書かれていた次の文章が心に響きました。


自分自身の市場価値を高めるための最もベーシックで重要なスキルは何か。私は問題解決の能力であると考える。それは、どの分野でのプロフェッショナルを目指すにしても、まず「問題解決のプロフェッショナル」になることが、「UP型人材」として自分の市場価値を最大限に高めることの始まりになると考えられるからだ。


まさしく、その通りだと思いました。


ビジネススクールの戦略やマーケティング、組織行動論のクラスなどで基礎知識やフレームワークを習いました。しかし、私は、それらを習う前にこの本に書かれている問題解決に必要な思考(「ゼロベース思考」や「仮説思考」)や技術(「MECE」や「ロジックツリー」)を使いこなせるようになることが先だと思っています。


なお、マッキンゼーの手法については様々な本が出されていますが、私が知る限り、最も詳細に分かりやすく書かれている本は、「病院経営を科学する! 実践編」だと思います。元マッキンゼーのコンサルタントが、病院の経営を改善させるためにマッキンゼーの手法をどのように使うのかについて説明しています。


マッキンゼーの手法を学びたい方や病院経営に関心のある方は、是非、手にすることをオススメします。誰も知らない良書です。


病院経営を科学する! 実践編―「問題解決型思考」実践6つのスキル/遠山 峰輝

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日本一メルセデス・ベンツを売る男 ザ・トップセールス 吉田満の販売術

就職活動のために「営業(セールス)」の本を読みたいと思い、手にしたのが「日本一メルセデス・ベンツを売る男 ザ・トップセールス 吉田満の販売術」


元ボストンコンサルティング・日本代表の内田和成氏がブログに2年ほど前、この本について大絶賛された二つの記事を書かれていました。
(内田和成氏のこの本の記事)
 ・本が面白くて、電車を乗り過ごしました
 ・日本一ベンツを売る男


吉田満氏は、日本のメルセデス・ベンツ部門で1994年から2003年に本人が辞退するまで年間最多販売賞を10年連続獲得してきた人です。


1月にNLPトレーナーの芝健太さんの「NLP スーパー販売心理学セミナー」 で教えてもらったことが、まさにこの本の中に書かれていました。


吉田満氏のセールスの基本は、私の解釈では次の通り。
 ・顧客と信頼関係を築き、顧客のニーズを的確に判断する。
 ・顧客とは対等の視線。媚びは売らない。


営業は商品説明をして、お客様に是非買って下さいと媚びを売るイメージを思い出す方がおられるかもしれませんが、それは古いタイプのセールス。現在、営業で高い成果を出している方は、吉田氏のようなセールスを行っていると思います。


印象に残ったフレーズを長くなりますが、書き残したいと思います。


・印象に残る存在になるためには、まず、心と心が通じ合った関係をお客様との間に築いておかなければなりません。(p27)
・お客様と接するときは、その方がどのような状況を望んでいるのか、どんなものが好みで何を欲しているのかを、的確に判断するように心がけてきました。(p28)
・お客様とセールスマンという立場をわきまえた上でのことですが、“対等な目線”で接するというのが、もっとも大事だと思っています。(p68)
セールスは仮説検証を繰り返していくものです。(p110)
媚びは売れば売るほど、お客さんとの関係は離れていってしまうもの。使い走りになってしまっては、いい付き合いはできない。礼儀も尽くしますが、どんな人とでも、同じ目線で、ということを常に肝に銘じていました。(p161)


その他に面白かったのは、電話に関する内容。吉田氏の1日の携帯電話の着信数は約120件で、70件前後では今日は少ないと思ってしまうということや顧客150件の電話番号を暗記しているようです。すごい!!


吉田氏がトップ・セールスマンであるには、それなりの理由がしっかりとあるのです。


吉田氏のような営業スタイルが正しいということを確信できたので、とても学びが深い本でした。


日本一メルセデス・ベンツを売る男―ザ・トップセールス 吉田満の販売術/前島 太一

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就職活動からの大きな気づきや学び

先日、注目されているあるベンチャー企業に春休みのインターンシップの面接に行き、志望動機を聞かれずにその企業の求める人材ではないと言われた記事を書きました。


実は、その会社の人事部長は面接の際に、「もう一度、面接してもいいよ!!」と言って下さいました。


ただし、面接の中で私が指摘されたことについては、自分にとってはとてもショックなことが多くありました。毎日、この人事部長の言われたことを考える日々が続きました。そのため、自分なりに指摘事項を解釈し直し、自分の心の使い方や物事の取り組み方を変え、心の整理がつくまで2週間ほどかかりました。


そして、約1ヶ月後の今日、再面接をしていただきました。


再面接では、私が前回の面接の後にどのような気づきがあり、どのように心の使い方や物事の取り組み方を変えるようになったのかをお話しました。そして、その変化により他人がポジティブに協力してくれるようになったことなどを説明し、前回の面接で人事部長が私に指摘したことについて深く感謝を述べました。


人事部長は私が前回に比べて見違えるほど成長していることに気づき、インターンシップをさせていただくことになりました。


大きな人生の流れで振り返ると、前回の面接は、自分にとって大きなターニングポイントの一つになると思います。


就職活動は勤務先を見つけるだけではなく、大きな気づきや学びの機会になると思います。


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就職活動を通じてマーケティングに初めて興味を持つようになりました

マーケティングで有名な外資系の某消費財メーカーのマーケティング職に、初めから面接の練習のつもりで応募していました。また、面接の練習の他に、書類審査と筆記試験を通過して、社会勉強のためにその会社の社員の方とお会いできれば満足との気持ちぐらいでした。


これまで、マーケティングはビジネススクールで習いましたが、マーケティングの実務内容についてはピンと来ていないような状態で、それほどまでに興味を持てませんでした。


書類審査と適性検査を通過して、バレンタインデーだった14日(日)の夕方に2時間半をかけて、英語と論理力、図形の筆記試験がありました。英語のビジネススクールにも通って、交換留学に行っていたためか、英語の問題はスラスラと解けたのが嬉しかったです。


そして、今週の火曜日に筆記試験が通過して、20日(土)に会社説明会と1次面接の案内がありました。


マーケティング職の面接準備のためにどうしようかと悩んでいたところ、アカウント・プランナーとしてブランドコミュニケーション戦略に携わり、数々のNo.1ブランドを育成してきた桶谷功氏「インサイト」「「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための インサイト実践トレーニング」を読んでみました。


この本を読んで、消費者の行動や態度の奥底にある消費者のホンネである「インサイト」、すなわち消費者が思わず動く「心のホットボタン」をどのように見つけるのかについては、とても興味深いと思いました。消費者の「心のホットボタン」はアンケート調査の結果からは顕在化されてこないもので、まさに消費者の「裏の欲求」と言えるでしょう。そして、その「心のホットボタン」を押すのがプロボジション(消費者を口説く、ブランドや製品からの提案)で、インサイトと表裏一体の関係にあります。


プロのマーケッターは、消費者の視点から「インサイト」と「プロプジション」を見つけてから、具体的な活動(流通チャネル、広告、価格設定など)に落とし込んでいくことが分かりました。これらの本では、桶谷氏自らが携わった「ハーゲンダッツ」や「シック」のマーケティング戦略がどのように練られて展開されたのかについて、詳細に書かれています。まさに目からウロコでした。


先進国では消費者は商品の機能だけではなく、「心のホットボタン」が満たされるか否かで商品を購入するため、どのように「心のホットボタン」を満たすということをコミュニケーションしていくのがマーケティングの本質ではないかと思いました。このことが分かってから、人の心理状態に興味がある自分としては、初めてマーケティングに興味を持つようになりました。


そして、昨日、会社説明会と1次面接に行ってきました。


会社説明会では、マーケティングとは「満たされていないニーズを見つけ、優れた製品を開発・広告し、購買意欲を刺激すること」と説明されていました。Q&Aセッションで質問をしたところ、その満たされていないニーズを見つけるためには、桶谷氏の本に書かれていたように消費者アンケート調査の結果からは顕在化しない「インサイト」をいかに見つけるかが、マーケッターの腕の見せどころであると教えていただきました。また、その他に、面白かったのは、その会社のあるブランドの戦略が時代の流れとともにどのように変えていったのかがわかったこと。


これまで、ビジネススクールでは「ブランド」のクラスを受講しなかったからかもしれませんが、「インサイト」の言葉は聴いたことがありませんでした。ここ3日間で、桶谷氏の2冊の著書や会社説明会を通して、マーケティングに対する見方は全く変わりました。マーケティングはかなり興味深い!!


なお、面接では3つ質問されたのですが、1つ目の質問に対して自分は十分な実績がないため、回答は難しかったです。ボストンキャリアフォーラムでもある企業から問われた同じ質問だったので、今後の面接ではこの質問をどのように回答するかという課題を見つけることができました。1次面接は通過できないと思いますが、次の会社の面接に向けて良い練習になりました。


他にも、①筆記試験通過者は半分以下で自分の能力に自身を持てたこと、②エントリーシートを入力していたときに自分に対する気づきが増したこと、③この会社の優れた人材の採用プロセスやユニークな人事制度の仕組み、社員に対する要求の厳しさを知り、優れた会社の組織としての在り方を学ぶことができたことなど、今回の応募を通じて、得られたことは多かったです。


桶谷氏の本はオススメですので、以下にリンクを貼っておきます。一冊目の「インサイト」は特にオススメです。

インサイト/桶谷 功

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「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための インサイト実践トレーニング/桶谷 功
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ハーフパイプはかっこいい!!&服装問題の報道はおかしい

学生の特権として、先ほどバンクーバーオリンピック男子ハーフパイプの決勝のライブを見ていました。初めてハーフパイプを真剣に見ましたが、“かっこいい!!”に尽きます。


金メダルを獲った米国のショーン・ホワイトは他を全く寄せ付けない芸術の域に達する王者の凄さを見せつけてくれました。


決勝まで残る選手は、高さと技の切れが違いますね。


服装問題で話題になった國保選手は、決勝で1回目と2回目の最後の決め技でミスがあったため8位入賞で終わってしまいましたが、彼はとても凄いよ!!生で見ていて、感動した。決め技をきっちり決めていたら、高いポイントは出ていたのでメダルはともかくかなりの上位に入れていたはずです。上位選手に遜色ないレベルだったと思います。決勝まで残るということは、世界のハーフパイプの選手のトップ12位の中にいるということだから、それを考えるだけでも凄いですよね。


余談ですが、服装問題については、日本のマスコミおよび抗議した人が明らかにおかしいと思います。


決勝を見ているときに気づきましたが、スタート地点にこれから滑る選手の表情つきの動画が流されていましたが、明らかにおしゃれを演出するのがハーフパイプの選手の流れのように思いました。


ビジネスであれ日常の世界であれ、対象の人に対して何かを主張する場合は、その人の背景や価値観などを把握した上で行うべきです。そうでなければ、相手は自分の存在を否定をされたと思って、むしろ反感を買ってしまう場合があります。今回の服装問題は、典型的に反感を買ってしまった事例です。


テリー伊藤がワイドショーで服装問題について言ったコメントには同感。テリーは、「日本人はハーフパイプや國保選手の価値観、彼がどんなことを成し遂げた人なのか少しでも理解して言っているのですか?」と批判をしていた。まさにその通り。


多様性の観点から考えても、日本は遅れていると思いました。日本はみんな同じでいるべきだという考え方で、國保選手の個性を認めようとしないことに対して、おかしいと思いました。オリンピック選手像は一つではなく、多様であるべきです。おそらく他の国の人が、日本でこのような服装問題が起きていることに対して知ると、大笑いするのではないでしょうか?日本人が勝手に日本選手の敵をつくっているおかしな話です。


日本の報道に対する外国人の3400を超えるコメントを見てください(以下のリンク)。むしろこのような騒動を起こしている日本が恥ずかしいと思うべきです。

http://sports.yahoo.com/olympics/vancouver/blog/fourth_place_medal/post/Unsuitable-mdash-Japanese-snowboarder-busted-f;_ylt=AseB5qLQUZqF7RsO4y9aL85otLV_?urn=oly,219311


日本も早く多様性を認める国になってほしいと思います。


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貧困層ビジネスとC.K.プラハラード(その2)

先日、一條和生教授Leadershipのクラス で、ミシガン大学ビジネススクール教授のC.K.プラハラードの講演の映像(60分)を見ました。とても素晴らしく大感動!!素晴らしいものを紹介してくれた一條先生には大感謝です。この映像のクラスディスカッションの内容を聞いていると、ICSの学生はC.K.プラハラードの主張の素晴らしさを理解して、レベルが高いと思いました。Youtubeでその映像を見つけたので、貼っておきます。英語が分かる人は是非、見て下さい。




以前に、私は「貧困層ビジネスとC.K.プラハラード」という記事を書きました。C.K.プラハラードについて、詳細に熱く書きましたので是非、もう一度、読んでいただきたいです。


(過去の記事)「貧困層ビジネスとC.K.プラハラード」
http://ameblo.jp/makoto-at/entry-10348697020.html


C.K.プラハラードは、貧困層は顧客にならないとする従来の資本主義の考え方を大きく覆しました。彼は、貧困層は大きな市場であり、むしろ大企業が貧困層ビジネスに取り組むことは大きなイノベーションの機会につながり、かつ貧困を救うことにつながるという画期的なことを数多くの事例とともに示しました。彼の主張は発想の転換です。詳細は、「The Fortune at the Bottom of the Pyramid:Eradicating Proverty Through Profits」(日本語版タイトルは「ネクスト・マーケット」)に書かれています。彼の主張を考えると、英語のタイトルの方が適切だと思います。


彼の提唱した貧困層ビジネスの内容がどれだけ社会にインパクトがあったのかを示すデータは以下の通り。2年ごとにBusiness Thinkerのランキングが発表されています。2007年と2009年の2回連続、C.K.プラハラードは一位に選ばれています。2009年のランキングで、昨年ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマンが3位で、Appleのスティーブ・ジョブスが4位であることから、どれだけ彼がすごいかわかるでしょう。


Business Thinker Results 2009:
http://www.thinkers50.com/results


日本ではあまり知られていませんが、C.K.プラハラードは企業戦略論のグルです。ポーターのボジショニング論に対して、Resource-Based Viewの観点から経営戦略論に大きな影響を与えた「コア・コンピタンス経営」(一條和生訳)をゲイリー・ハメルとともに書きました。その後、企業戦略論を専門としながら、社会性のある貧困ビジネスという問題に取り組んでいます。近年、ポーターはCSRに取り組んでいますが、C.K.プラハラードはポーターの遥か前に企業の社会的問題に企業戦略論の学者として取り組んでいます。ポーターはBusiness Thinkerのランキングを4位から11位に落としていることから分かるように、現在ではC.K.プラハラードの方がポーターに比べて遥かに企業戦略論の学者として高い評価を得ています


C.K.プラハラードは、2009年9月のハーバード・ビジネス・レビューでサステナビリティに関する論文”Why Sustainability is Now the Key Driver of Innovation”を発表しました。この論文は、DardenのサステナビリティとICSのLeadershipのクラスの課題になっていました。C.K.プラハラードは、企業のサステナビリティの分野にも研究を広げています。素晴らしい内容の論文です。この論文を無料でダウンロードできるリンクを参考までに貼っておきます。


Why Sustainability is Now the Key Driver of Innovation:
http://graphics8.nytimes.com/images/blogs/greeninc/harvardstudy.pdf


私は、約3年半前にミシガン大学ビジネススクールのキャンパスビジットしたことがあります。その時に、日本人の学生が私がC.K.プラハラードのクラスの聴講をできるように許可をとってくれて、彼の授業に出席したことがあります。クラスの内容は、Co-Creationと貧困層ビジネスに関するものでした。世界一の経営学者のクラスに出席できたことは、一生の思い出です。


経営学者として社会的問題に取り組み、世界に大きなインパクトを与え続けているC.K.プラハラードには深く尊敬いたします。


The Fortune at the Bottom of the Pyramid, Revis.../C.K. Prahalad

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ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)/C.K.プラハラード

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コア・コンピタンス経営―未来への競争戦略/

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