どこでもどんな生徒たちもこちら側の姿勢いかんで目覚ましく成長します。この時もタイの子供たちは私を心から感動させてくれました。読んでくださったあなたの優しさに心から感謝します。 

 

 迎えた台湾戦、実力差は大人と子供のようなものでした。しかし、この試合は私を心から感動させるものでした。相手打線をなんと6点差におさえる好ゲームとなりました。特に、ショートを守っていたゲッターは、10本もの強烈なゴロを全てノーエラーでさばき、攻撃でも強烈なセンター前ヒットを放ちました。素晴らしい戦いをしてくれましたが、ここで力を出し切ってしまったのでしょうか、翌日行われた一番焦点にしてきたフィリピン戦に敗戦してしましました。翌日のインド戦は実力差もあったので、コーチと選手たちに自由に戦わせましたが、11対8で初勝利です。そして最終戦の日本戦は、最終回にこの大会に出場機会のなかったポーンを代打に起用。何とタイムリーヒットを放ち、6対1と最高の好ゲームで大会を締めくくってくれました。

 全日程を終了した最終日、ソウルの街に買い物に出かけました。アマチュア野球連盟から一人一人にもらっていたこづかいで彼らはグローブを買っていました。「もっと練習して強くなりたい」と言っていた彼らの姿に私は心から感動しました。1年前に大人のチームと一緒に国際大会に同行した時、全敗したのみならず、買った品が化粧品や酒を買い、いい気になった多くの選手が全く野球をまじめに取り組まなかった姿を見ていたので、その感動はひとしおでした。このように、にわかじたての中学生のタイナショナルチームは、AA大会で感動的な戦いを繰り広げてくれたのでした。この後、タイに帰国した私は子供たちへの野球の普及を焦点に活動を展開して行きました。

 以前のブログで写真を掲載しましたが、私はスパンブリ―県の体育学校、ナコンシータンマラート県の2校で時間をかけて野球を指導しました。その他、さまざまな地域で野球教室、国体で野球が正式種目となったり、中高生の初の全国大会(日本の甲子園)を開催し、自分の指導した2校がアベック優勝をかざりました。そして3回の国際大会での指導ととても充実した活動となりました。いつの日か素晴らしい感動をくれたタイにもどって、教育機関を設立し、思い通りの経営をしてみたいと思っています。