秋の夜長(よなが)読書が大事

学生時代に様々な本との出会いがありました。『三国志』を読んだ時、誰もが認める天才軍師(ぐんし)諸葛孔(しょかつこう)(めい)が「天下(てんか)三分(さんぶん)(けい)」を提唱(ていしょう)し、曹操(そうそう)()孫権(そんけん)()という2国だけであれは争いが()けられないため、盟友(めいゆう)劉備(りゅうび)と共に(しょく)の国をおこし、大中国のパワーバランスをとる壮大(そうだい)な知恵に感動しました。

文豪(ぶんごう)トルストイの超大作(ちょうたいさく)戦争と平和』では、ヨーロッパに大きな旋風(せんぷう)巻き起(まき お)こしたナポレオン軍がロシアに攻めてきた時、ロシアの民衆の苦悩(くのう)が描かれていました。ロシア皇帝からの信任を受けて勇敢(ゆうかん)に戦った老将(ろうしょう)クツーゾフは、愛するロシア民衆の犠牲(ぎせい)()けるため、勢いに乗って攻め込んでくるナポレオン軍と戦うことなく次々と領地(りょうち)を明け渡していきました。彼は(にん)耐力(たいりょく)で時を待ち続け、最後は、冬将軍を味方にしてナポレオン軍に壊滅的(かいめつてき)な打撃を与えました。この2つの小説は、歴史のおもしろさを知るきっかけとなりました。

今現在は偉そうなことを言っていますが、高校時代は全く読書をしませんでした。卒業後、少しずつ本を読んでみると、読書のおもしろさを感じるようになり、やがて多くの本を読了(どくりょう)しました。豊かな人生を歩むためには、豊かな教養が必要です。一冊ずつでかまいません。秋の夜長に、読書へ挑戦して行ってください。