ロシアの女の子の勇気

みんなはサーカスを見たことがあるだろうか?空中ブランコなど、人間わざとは思えないようなすご技が見られて圧倒されます。日本を代表する木下大サーカス団を率いる木下さんがこれぞサーカスの原点であると思ったことがあるそうです。モンテカルロで開催された講演の時、主役はロシアの女の子。2人の男性が(かつ)ぐ棒の上から跳び上がり、空中で4回転するのです。

この演技は、きちんと練習を積んだ人であれば、3回転はできる。ところが、4回転となると至難(しなん)(わざ)なんです。1回目、失敗でした。2回目も失敗。そして3回目。会場はしんと静まり、皆、かたずをのんで、彼女を見守っています。

結果は、失敗でした。ところが次の瞬間、5千人の大観衆が一斉に立ち上がり、万雷(ばんらい)の拍手を送ったのです。失敗にくじけず、断じてやり()げようとする彼女の勇気に、皆、心から感動し、喝采(かっさい)送ったのです。喝采(かっさい)はしばらく鳴りやみませんでした。

担任は彼女のように失敗にくじけず、断じてやり遂げる強さを持ってもらいたいと思いました。今日の放課後、13:00~13:30まで、外での練習につきあいます。やるかやらないかについては、各種目ごとに話し合って、時間に遅れないようにして欲しいと思います。

 

学ぶ雰囲気をみんなで作り出せ!

高校に入学して、少しずつ学校の雰囲気(ふんいき)にも慣れてきたことでしょう。1年生の様子を見ていると、所々(ところどころ)で落ち着かない雰囲気も見受けられます。中学校時代に、勉強をしなかった人も多いかもしれない。しかし、それはもう過去の話です。「過去は変えられないが、自分と未来は変えることができる」と、担任の先輩は教えてくれました。来週から、みんなにとって大切な前期中間試験がはじまります。授業中、試験に向けて勉強をする雰囲気はみんなの気持ち次第(しだい)でどうにでもなると思います。

教科担任の先生方は、クラスの雰囲気を身近(みじか)に感じています。だらけた雰囲気なのか?しっかりと耳を(かたむ)けて、真剣(しんけん)なまなざしで授業に参加しているのか?そのクラスの雰囲気を敏感(びんかん)に感じています。クラスの中で、勉強をしていない人はいないか?授業にのぞむ姿勢のおかしな人はいないか?勉強について行けずに苦しんでいる人はいないか?そんなことにも気を配りながら、どうか残り6日間、しっかりと勉強をして試験にのぞんでください。

勉強ももちろんですが、どんなことも、事前の準備で全てが決まる!また、困難な時こそ、自分が成長するチャンスであることを(きも)にめいじて頑張ってほしい。経営の達人・松下(まつした)幸之助(こうのすけ)難局(なんきょく)こそ発展の基礎」との強い信念を持っていた。「勇気をもって困難に立ち向かってこそ、思いもかけない知恵や力が発揮(はっき)され、よい結果がもたらされるのだ」と。今までやったことがないからとあきらめるのか、だからこそ「やって見せる」と(いど)むのか?結果が大きく違ってくるのです!