尖閣諸島をめぐっては、遭難事件の遺族を中心とした慰霊祭のために、上陸が許可される可能性が出てきた。しかし野田首相自身には決定権がないのか、誰かと相談してから返答 するようである。その尖閣を防衛するために大きな力を発揮するのが、米海兵隊のオスプレイであるが、一体何のつもりか、山口県の二井関成知事は長期の駐機を認めないと発言 するなど、その見識の低さをさらけ出している。また、中国がもう一方の前線と見なす南シナ海では、中国の海洋進出に警戒感を抱く諸国が、アメリカのプレゼンス維持で結束を 固めており、中国の強硬姿勢が墓穴を掘りつつある格好である。封じ込められる中国と対照的に、その影響力を復活させつつあるアメリカであるが、それが必ずしも日本の国益と 合致するとは限らないことも指摘しておく必要があるだろう。海上覇権とエネルギー戦略をベースにした、安全保障関連ニュースについて論評していきます。