自らの温情で採決時に大量造反者を出してしまった野田首相は、彼らの処分に頭を悩ませているように見えるが、小沢一派が自主的な離党というカードを切ってこなければ、案外 「決断しない事を決断」して、のらりくらりと延命工作に励むか事が予想される。そうしているうちに、マスコミと財務省による世論工作が進み、参議院の風が変わる可能性に賭 けているのかも知れない。しかしそれほど甘くない参議院自民党と、輿石東幹事長への突き上げもあり、野田首相の鈍牛ぶりもどこまで続くのか見物ではある。また、原発事故対 応に追われる東京電力は、海外への原発輸出事業からの撤退を表明し、世界の原子力事情に大きな影を落とすことになってしまった。ともに国益に関わる「停滞」のニュースにつ いてお伝えいたします。