国会の原発事故調査委員会の報告にある、菅前首相の「過剰介入」。これに対し、工学部出身で、かねて原発に対し一家言あると自負していた菅首相が反発しているという。しか しながら、在学中は学生運動に没頭し、卒業後も市民運動家として人生を費やしてきた経歴を見れば、あの極限状態において判断力を担保するようなバックグラウンドになってい たとは到底思えないのである。事実、事故を拡大させた事実のみが厳然として残されており、この期に及んで、自らの責任を回避しようとしている菅前首相の言動について糾弾せ ざるを得ない。今後の原子力政策のためにも、「専門家が指導力を発揮できる」環境の整備と、本当の意味での政治家の責任というものについて考えていきます。