政府は全国の原子力発電所に対する追加安全対策の完了を宣言する談話を発表したが、これを額面通りに受け取る人は皆無である。さ ­らに菅首相は「再生可能エネルギー法」の成立に全力を挙げるとしているが、特定企業への利益誘導が疑われ、何より政権の延命工作 ­に利用しようとの意図が透けて見える。脱原発の流れを進める一方で、停止中の原発の再稼働を認めるなど政策に一貫性が無く、解散 ­総選挙をちらつかせて退陣要求を牽制するなど、あまりにも大衆迎合と自己保存を優先した言動は、もはや民主国家の政治家として失 ­格と言わざるを得ない。戦後最悪と言える首相の、権力への執着について論評していきます。