衆院の厚生労働委員会は23日午後、超党派の議員連盟が議員立法で提出した「過労死等防止対策推進法案」を全会一致で可決した。来週にも衆院本会議を通過する見通しで、過労死防止を「国の責務」と明記した初の法律は今国会で成立の公算が大きくなった。
採決に先立ち、法律制定に向け尽力した「全国過労死を考える家族の会」の寺西笑子代表が意見陳述し「過労死は今も増え続けている。一人でも多くの命を救うために今国会で法律を成立させてほしい」と訴えた。
法案は、社会的な損失である過労死や過労自殺をなくすため、国の責任で防止対策を実施するとの理念を明確にするのが目的だ。